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今回お話を伺ったのは、onakasuita株式会社/mannaka株式会社と2つの会社を経営する柴田雄平さん。レストランでの修行やヨーロッパでの旅を経験したのちに、経営者・マーケッターとしてさまざまな「食」に関する企画を生み出しています。

onakasuita株式会社
柴田雄平インタビュー

株式会社mannaka
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ケノコト ─ 「日常の食のコト」を楽しくするライフスタイルマガジン
柴田雄平インタビュー

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柴田雄平インタビュー

さまざまな事業にも関わり、忙しい日々を過ごしている柴田さん。そんな柴田さんは、どのような経緯で飲食店経営することになったのでしょうか?


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自分の価値を考えるきっかけとなった、ヨーロッパでの旅。料理人修行からマーケッターの道へ

─ 飲食店経営や、さまざまな食の企画を仕事にするようになったきっかけや経緯を教えてください。

調理学校を卒業したあと、フランス料理店で修行をしていましたが、身体を壊したことをきっかけにヨーロッパに修行の旅に出ることにしたんです。海外に行くときは本当に貧乏旅で、「それもいいかな」なんて思っていましたが、結果としてそこでいろいろな出会いがあったんです。

僕の父親も経営者だったんですが、仕事で忙しくて、全然家に帰ってこないような生活をしていました。でも、向こうではフリーランスのような働き方をしている人が多くて、「あんなに家族と一緒に過ごす人が多いんだ!」と知ったことがいちばん衝撃でした。

それでも仕事はプロフェッショナルにやっている人が多くて、「家族を守る」というプライドをすごく感じました。そのときに、日本人はあんまりそういうプライドを持っていないんじゃないかな、と思うようになったんです。

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出勤時間や休憩時間が決められていて、それに従うという働き方はしたくないと思ったので、日本に帰ったらそういうのはやめようと決めました。でも、そのときまだ20歳だった僕は、日本に戻っても「そんなことができる人材じゃない」とも思ったんです。

海外に行ってから、「自分の価値ってすごく難しいな」って思いました。そのときに、自分の価値がない、とも感じていて。だから、「食だけでも極めようかな」と思って、「食を極めるためには料理をやろう」という単純発想から、料理の道を突き進みました。

─ そこから自分のお店を経営するまでには、どのような過程があったのでしょうか?

飲食店に1年勤めたあと、自分の武器探しのために飲食店の経営をしようと思い、とあるベンチャー企業に入ったんです。そこではじめて飲食とマーケティングという分野に関わりました。そのマーケティングというのが、すごくおもしろかった。

23歳から勉強しはじめて、24歳のときに店舗の次長のポジションになって、あっというまに外食事業部の部長になりました。

自分のマーケティング事業部と会社の事業部という、ふたつの軸を持ちながら仕事をしていく中で、偶然とあるコンビニの商品開発に関わることになったんです。結果的に大ヒットして、それがコンビニのスイーツ業界を盛り上げるきっかけにもなりました。

それを皮切りに大企業とも仕事をするようになり、マーケティングのプランニングもこなしながら、いろいろなことができるようになっていく、その過程がとても楽しかったんです。

自分のビジョンを実現させるために、2つの会社を起業

起業を考えはじめたのは、外食事業部の部長に正式になった25歳のとき。当時は売上げが2億円くらいだったのですが、「2年後に売上げを倍にしたら会社をやめよう」と決意しました。

結果として、27歳のときには、外食事業だけで売上げが5億円になり、マーケティングの売上げも、それよりもさらにある状態でした。そこで独立することを決め、「onakasuita(おなかすいた)」という会社を立ち上げたんです。

─ とてもユニークな社名ですが、由来は何だったのでしょうか?

もともとは友達のアイディアだったのを、勝手におもしろいと思っていたことがきっかけでした。

でも、「会社の社員はハングリー精神を持て」という意味としてとらえて、そういう精神のもと、自分に対して貪欲で行こうよっていうメッセージもこめています。

─ onakasuitaでは、具体的にどのような事業を行っているのでしょうか?

まずは外食事業から始めました。「おはしkitchen」、「おわん」というお店です。僕も1年間は現場に出て、並行してマーケティングの仕事や食のイベントなどを行っていました。

門前仲町 おはしkitchen(ぐるなび)
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2014年の秋頃からは、食品メーカーのブランディング戦略や年間のマーケティング戦略も行い、先日「ケノコト」というサイトを立ち上げました。

▼ 「日常と食のコト」を楽しくするライフスタイルマガジン「ケノコト
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そうしていくうちに、「onakasuitaではマーケティング領域の仕事しかできない」ということに気づき、Webメディアづくりやプランニングといった事業は、onakasuitaの中で回しきれないと思い、「mannaka」を立ち上げました。

「mannaka」は、イメージで言うと広告代理店のようなもの。マーケティング、プロデュース、ケータリングという、3つの事業を軸にして動いています。

自分のお店に、友達が来てくれたら嬉しい。店舗展開はその思いから

─ 飲食の仕事の中でも、特にマーケティングに惹かれた理由はなんでしょうか?

僕は、飲食店は人を幸せにする空間だと思っていて、だから飲食店をやっていきたいなと思ったんです。例えば、自分の近所に友達のお店があったら、行きたくなりますよね。自分のお店じゃなくても、自分が行きたいお店で友達が働いていたら、その人に会いたいと思いませんか?

そういう思いで、「JRの駅全部に自分のお店を出そう」と考えました。それが今の目標です。

─ だから、単純に「自分のお店を持とう」と思うのではなく、会社を立ち上げてそこで経営しちゃおうという考えになるんですね!

※後半では、飲食店の働き方のイメージを変える「onakasuita」のユニークな働き方と、食に対する柴田さんのビジョンを紹介します。お楽しみに!

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magazine 編集部

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店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」が運営する店舗運営情報magazineの編集責任者。