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リノベーションで押さえておきたい、内装と業者選び【経験ゼロからの開業日記#4】

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「お店を持ちたい」。そう思い立っても、新規開業のためのノウハウを持っていないために諦めてしまう人が多いかもしれません。しかし、必要な知識を身につけ、コツコツと準備を進めていけば開業することは不可能ではありません。

カフェ兼アクセサリー雑貨店の開業を夢みて、経験もなく、ゼロから準備を始めたデザイナーの大谷秀映さん。お店が徐々に仕上がっていく過程をOMISE Lab編集部がレポートします。

 

コンセプトから、イメージを形にしていく

店舗のデザインはターゲットを絞るうえで、色や素材、インテリアなどにこだわりが必要です。もしくは、見積もりから予算内に収まるようなデザインを考えるのもポイントです。

店舗デザインで困ることがないように、「どのような雰囲気の店にするのか」、「どのような客層をターゲットとするのか」、「商品はどのような価格帯にするのか」など、事前に明確なコンセプトを立てます。こうすることで自然とお店の外装や内装、設備、仕様が決まってくるはずです。

ここから先は、プロに相談することになると思いますが、相談先は大きく分けると「大工」、「リフォーム会社」、「設計事務所」、「コーディネーター系のコンサルタント」があります。

業者にお願いして作業してもらう前に、しっかり打ち合わせし、見積もりを取りましょう。

業者にお願いして作業してもらう前に、しっかり打ち合わせし、見積もりを取りましょう。

大工に相談するメリットは、費用が抑えられる点。しかし、デザインの種類や系統が限られてしまい、希望するコーディネートについてはあまり期待できないかもしれません。

一方、リフォーム会社は、計画から施工までを同一の会社が行うケースが多いため、スムーズに進みやすい点がメリットになります。ただ、細かな要望について柔軟に対応することが難しいようです。

店の用途にあった合理的な設計が最も期待できるのは、設計事務所です。建築上の法令にも精通しているため、それらに対応したアドバイスも提供してくれます。ただ、時間と費用がかかることを忘れてはいけません。

コーディネーター系のコンサルタントも費用と時間がかりますが、流行のデザインに精通しているため顧客の嗜好にシンクロした提案が期待できます。

打ち合わせを経て、こちらの希望する条件がすべて業者に伝わったと判断した段階で、見積もりを依頼します。上手な見積もりの依頼方法は、「先に予算を伝えておく」こと。業者も予算の把握ができれば、それに応じた建材や施工法を提案してくれるからです。

まっさらにしてからの店づくりは、いかに自分の思い描く理想の店舗にするかがポイント。

まっさらにしてからの店づくりは、いかに自分の思い描く理想の店舗にするかがポイント。

共感を得やすい店づくり

コンセプトに従って、メインカラーやアクセントカラーなど決め、内装に統一感を持たせます。訪れたお客様にコンセプトを印象付けることで共感を得やすくなり、次回の来店につなげることができるからです。

また、内装を工夫することによって、お客様に特別感を与えることもできます。昼と夜でライティングを変えたり、内装にこだわるなど、「また来たい」という気持ちにさせるような特別な演出もポイントとなります。

ただ、全く変化のない内装は飽きられてしまうことも……そんな時は、わずかでもアクセントを加えましょう。そうすることにより、お客様に新しい発見を提供できます。安心できる居心地の良さに、アクセントを加えるのを意識してください。

自治体によっては、店舗の新たなオープンや改装に対し、補助金が出る場合もあります。条件は自治体によって異なるので、区役所や市役所のホームページなどを確認しましょう。そして補助金は自ら申請する必要があるので、忘れないように。

 

予算オーバーで解体作業は自分の手で……

コンセプトはもちろん、ほぼ完璧に近い図面も自ら引いた大谷さん。いよいよ内装工事、いわゆるリノベーション工事が始まります。まずはスケルトン状態にするための解体作業に取り掛かりました。

解体作業は業者へ見積もりを出したところ、予算オーバー。意を決して自分で作業を行うことに。

やり方はネットで検索。道具を揃え、床を剥がすことからスタートしていきました。火花を散らしながら研磨し、ピカピカになっていく床。

(大谷)「見よう見まねですが、コツをつかめばスムーズに進むことができました」

初めての作業ばかりだったものの、ひとつひとつ丁寧にこなしていく大谷さん。

初めての作業ばかりだったものの、ひとつひとつ丁寧にこなしていく大谷さん。

しかし、困ったのは柱の位置。図面上では黄色で書いていますが、強度が弱くなってしまうために、穴を開けながら確認し、手探りの状態で柱や配管を配置していきました。

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(大谷)「水周りに関しては業者さんにお願いして設置してもらいました。何度か来ていただいて相談しながら、配管の位置を確認していく作業の繰り返しでしたね」

確かに冷蔵庫などは、ネットで買うほうが安いでしょう。ただネットでは商品の購入だけで終わってしまい、設置などの相談ができません。

(大谷)「何軒か回って、信頼できる取り付け業者さんと相談しながら進めました。水周りは重要なパートなので、コストをかけました」

内装関係はまったくの素人だった大谷さんが、日を重ねるごとにプロ並みの仕事に!

内装関係はまったくの素人だった大谷さんが、日を重ねるごとにプロ並みの仕事に!

店内ではスケルトン化作業を進めつつ、内装用の具材の購入や取り寄せも同時にスタート。

(大谷)「ホームセンターに部品やノートを持って行って、値段などを計算しながら、その場で設計したりしていましたね。いくつ使ったらこの図面の中で棚がいくつできるかなど、常に計算と設計をしながら購入していました。」

ブロックやセメントなど、重たいものの購入が大変だったと大谷さん。

(大谷)「ブロックは一つ10㎏。図面から必要なブロックは80個です。ホームセンターで購入したのですが、一気には持ち帰れないので、1カ月くらいかけて運び、鉄筋を入れてセメントで積み上げて行きました」

セメントは一袋25㎏。さすがに持ち帰るのは大変……ということで、こちらはネット注文。セメントのこね方もネットで検索。意外にセメントの使用量が多く、すぐになくなってしまったために何度も注文し直したんだとか。9月中旬の取材時の段階で、すでに6袋を使用したそうです。

計算しながらの作業。思いのほか、大量のセメントを使用。

計算しながらの作業。思いのほか、大量のセメントを使用。

本業をやりながらのリノベーション作業だったため、解体の後にスケルトン化するまで2カ月ほどかかったといいます。

(大谷)「入居の際はスケルトンで入るのか、居抜きで入るのか、自分でいじるのかの3通りあると思いますが、多少高くてもスケルトンのほうがいいのかもしれませんね」

今度はカウンターや吊棚など、さらに具体的な店作りが始まります。「置いてあるものすべてにこだわりたかった」という大谷さん。次回は大谷さん曰く「分かる人には刺さるデザイン」を随所に施した、内装工事作業についてをレポートします。

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