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店舗BGMを流す上で見落とされがちな点が「音量」です。どんなにこだわりの選曲をしても、BGMの音量が大き過ぎたり、小さ過ぎたりすると、逆効果となってしまいます。そのため、店舗のコンセプトやターゲット層に合う音量調整が重要です。

今回は、店舗BGMの効果を最大限に発揮するための音量設定のポイントについて解説します。店舗に適した音量に調整し、顧客満足度と売り上げの向上を目指しましょう。

BGMの3つの効果

店舗のコンセプトやターゲットに合わせた曲をセレクトした後に、どのくらいの音量で流すべきかを検討しましょう。例えば、高級レストランでは料理や会話をゆっくり楽しめるように小さめの音量で、居酒屋ではお酒を飲んで盛り上がれるように大きめの音量で、といった具合です。

このように、適切な音量は店舗によって異なるため、まずは店舗BGMの効果についてしっかりと理解しましょう。

マスキング効果

居心地のよい店舗づくりには、BGMの「マスキング効果」が役に立ちます。マスキング効果とは同じ周波数の音が重なると、一方の音がもう一方の音でかき消されて、目立たなくなる現象のことです。

例えば飲食店でBGMを流すと、厨房の調理音やスタッフ同士の会話などの雑音がお客さまに届きにくくなります。また、お客さま同士の会話も他のお客さまやスタッフに聞こえにくくなるため、お客さまは周囲に気を遣うことなく、店舗での時間をリラックスして過ごすことができます。

マスキング効果を活用するためには、選曲だけでなくスピーカーの設置場所や音量のコントロールも大切です。雑音をかき消すために過剰に大きな音でBGMを流してしまうと、お客さまの会話の邪魔になってしまいます。各場所によっても聞こえ方が変わるので、実際に営業しながら選曲や音量を試行錯誤していきましょう。

イメージ誘導効果

「イメージ誘導効果」とは、BGMによって店舗の印象が左右される効果のことです。イメージといえば、目で見たもので決められると思われがちですが、聴覚もイメージ形成に関わっているといわれています。注意深く聞いていなくても、無意識に聞いた音によって印象が決まることもあります。

例えば子ども向けの店舗では、アップテンポな明るい曲を流すことで「楽しい場所」という印象付けが可能です。また、クラシックの流れるレストランは、高級なイメージを持ってもらえるでしょう。イメージ誘導効果を活用するためには、演出したいイメージに合わせた曲のセレクトが重要です。

感情誘導効果

「感情誘導効果」とは、音楽によって感情が動かされる効果のことです。音楽を聞いて急に涙が溢れてきた経験がある方は多いのではないでしょうか。音楽には短時間で感情を動かす効果があると言われており、その効果を利用することで顧客満足度や売り上げの向上が期待できるでしょう。

例えば、ファストフード店のように回転率を高めたい店舗では、アップテンポなBGMを選曲することで食事後の退店を促進できます。繁忙する時間帯と席が空く時間帯で曲や音量を変えるのも効果的です。

音量設定のポイント

店舗BGMの効果を得るには、選曲に加え音量が重要です。ここからは、店舗BGMの音量を設定する上でのポイントや注意点を紹介します。

音量の調整はお客さま目線で行う

店舗BGMの音量は大き過ぎても小さ過ぎても、良い効果を得ることはできないため、適切な音量で流すことが必要です。適切な音量は、店舗の雰囲気や客層・客数・周辺環境・機材などによって異なります。

音量調整で大切なポイントは、お客さま目線で設定をすることです。お客さま同士の会話を邪魔しない程度の音量を目安に調整しましょう。一般的に大きな音が適しているとされる居酒屋でも、客層によっては大き過ぎて居心地が悪いと感じることもあります。その場合、音量を少し控え目にすると落ち着いた雰囲気を演出できます。

また、厨房やフロアにいるスタッフが聞く音と、客席に座っているお客さまが聞く音は大きさが異なるため、実際に客席に座って聞いてみることをおすすめします。他のお客さまがいる営業中に客席に座って聞いてみると、お客さまの着席時の状況をより正確に把握できます。

心地よく音楽が聞こえる位置にスピーカーを配置しよう

居心地のよい空間を作るためには、スピーカーの種類や配置も重要です。店舗で使われるスピーカーには、主に3つのタイプがあります。

「吊り下げ・壁取り付け型」は、棚や台との共振・共鳴が少ないため、音が濁りにくいという特徴があります。インテリアとしても良いアクセントになるでしょう。

「天井埋め込み型」は、目立たないように設置できるため、内装にこだわりのある店舗におススメです。一方で、天井から一方向に音が出るため、店舗全体へ均等に響かせるのが難しいというデメリットもあります。

「据え置き型」は、床や棚に置くタイプのスピーカーです。吊り下げ型や埋め込み型に比べて低音域を響かせやすく、自由に置き場を変えられることや設置費用がかからないことが魅力です。

音量の測定方法を紹介

適切な音量でBGMを流すために、騒音計やアプリなどで音量を測定して設定をすることもおススメです。測定は、dbを基準として音量の大きさを表します。

まずBGMを流さずに、店舗の雑音をオープン前や混雑時に分けて測定しましょう。次にスピーカーの音量を調節します。基本は以下の測定値を目安に考え、目安近辺の音量に調整しましょう。

一般的に会話の妨げになる音量70~80db
半径1m以内での普通の会話50~60db
静かなオフィス30〜40db

ただし、BGMを主張したい場合は目安よりも少し大きく、会話を楽しめる落ち着いた空間をつくりたい場合は少し小さくなど、店舗の目指す方向性に合わせた音量調整が必要です。

BGM音量に気をつけてお客さまに快適な環境を提供しよう

店舗BGMの効果をうまく活用すれば、顧客満足度や売り上げの向上にもつながります。しかし、BGMの効果を最大限発揮するためには、店舗に適した音量の調整が重要です。音量が大き過ぎても、小さ過ぎても逆効果になってしまうので、店舗の雰囲気や客層に合ったボリュームを見つけましょう。

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magazine 編集部

店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」が運営する店舗運営情報magazineの編集責任者。