病院の待合室などで、音楽を耳にした経験はありませんか?しかし、レストランやカフェなどのお店ではないので、どのようなBGMを流せばよいか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、病院で流すBGMに期待される効果や、待合室におススメな音楽ジャンルを4つご紹介します。
病院でBGMを流す効果とは?
実際に病院でBGMを流すことによって、どのような効果が期待できるのでしょうか。
ここでは具体的に3つご紹介します。
緊張を和らげ患者をリラックスさせる
病院で音楽を流す理由として、患者さまが感じる診察への緊張や不安の緩和があげられます。
たとえばヒーリングミュージックの中でも、小鳥のさえずりや波の音、川のせせらぎや滝に注がれる水の音など自然の環境音には、優しく包み込む癒しの効果がある「1/fゆらぎ」が含まれると言われています。1/fゆらぎとは、自然界に存在する心地よい揺れです。代表的な1/fゆらぎには、先述した波の音、川のせせらぎのほか、ろうそくや焚き火の炎などがあげられます。
こうした理由からヒーリングミュージックをBGMにすることで、患者さまの緊張や不安を消し去り、スムーズな診療に結びつけることも可能です。中には手術時に患者さまの好む音楽を流す病院もあります。BGMによって気分が落ち着くため心拍数や血圧が安定し、手術を進めやすくなるためです。
IBM(アメリカ合衆国のコンピュータ関連企業)のWatson研究所は、モーツアルトやショパン、ベートーベンといった有名な音楽家たちの数々の名曲の中にも、1/fのゆらぎが存在していると国際会議で発表しました。世界中から愛されるメロディーは、1/fのゆらぎで構成されていたということです。
待ち時間を短く感じさせる
病院の待ち時間は長くなりがちです。診察のための待ち時間が長いほど、患者さまは不安を抱えたまま過ごす時間が増えてしまいます。そんな待ち時間も、BGMによる感情の誘導によって短く感じさせることができます。
たとえば、アップテンポで明るめな楽曲を聴くことで、時間の経過が早く感じる傾向があると言われています。とはいえ、派手過ぎる曲は選ばず、患者さまの不安に寄り添えるような明るい曲調のクラシックなどが効果的です。
診察室からの音漏れを防ぎプライバシーを守る
BGMにはマスキング効果があります。マスキング効果とは、音でノイズ(雑音)を打ち消し、雑音を聞き取りにくくするものです。病院の場合なら、医療機器が発する音や、医師と患者さまの会話などが該当します。そのため、病院の待合室や診察室などでBGMを流すことで、マスキング効果によるプライバシーの保護にもつながります。患者さまにとって落ち着いた空間となるようBGMを活用しましょう。
職員の働きやすい雰囲気づくりに役立つ
BGMは患者さまだけでなく、職員にも良い効果をもたらします。適切な音楽を流すことで、まず医療現場特有の緊張感を和らげ、職員の心理的負担を軽減します。これはストレスの軽減につながり、より落ち着いて業務に臨める環境を作り出します。
また、BGMには集中力を向上させる効果もあります。特に事務作業など単調になりがちな業務において、適度なテンポの音楽は作業効率を高めることができます。さらに、明るい雰囲気の音楽は職場全体の雰囲気を改善し、職員同士のコミュニケーションを活性化させ、チームワークの向上にも寄与します。
ただし、BGMの選曲や音量には十分な配慮が必要です。職員の好みや業務内容に合わせて適切な音楽を選び、控えめな音量で流すことが重要です。このように適切にBGMを活用することで、職員の働きやすさが向上し、結果として医療サービスの質の向上にもつながります。患者さまと職員の双方に配慮したBGM活用が、より良い病院環境づくりに貢献するのです。
病院でBGMを流す際の注意点
病院でBGMを効果的に活用するには、いくつかの重要な注意点があります。ここでは特に重要な2つの点について解説します。
快適な音環境を作る適切な音量設定のコツ
BGMの音量調整は、病院環境において非常に重要です。過度に大きな音量は、患者さまや医療スタッフにストレスを与える可能性があります。特に、高齢の方や聴覚に敏感な患者さまへの配慮が必要です。
一般的に、BGMの音量は会話の邪魔にならない程度に抑えるべきです。具体的には、普通の会話よりも10〜15デシベル程度低く設定することをおすすめします。また、時間帯や場所によって音量を調整することも効果的です。たとえば、朝は少し大きめ、夜は静かめにするなど、状況に応じた細やかな調整が望ましいでしょう。
患者さまの多様なニーズに合わせた適切な音楽選択の重要性
病院でBGMを流す際には、患者さまの多様なニーズや状況に合わせた適切な音楽選択が非常に重要です。単に人気のある曲や特定のジャンルだけを選ぶのではなく、病院の特性や患者さまの状態を考慮した慎重な選曲が必要です。例えば、小児科では子供向けの優しい曲、高齢者が多い病棟では懐かしい曲を選ぶなど、患者さまの年齢層や状態に合わせることが大切です。
また、時間帯や季節に応じて曲調を変えたり、多様な文化背景を持つ患者さまに配慮した中立的な音楽を選んだりすることも効果的です。適切な音楽選択は、患者さまの快適性を高め、ストレス軽減やリラックス効果の促進につながり、全体的な病院体験の改善に貢献します。
病院のBGMにおススメの音楽ジャンル3選
では実際に病院でBGMを使用する際には、どのような音楽ジャンルを選ぶのがよいのでしょうか。今回は店舗BGMサービス「モンスター・チャンネル」の中から、おススメのチャンネルの一部をご紹介します。
全世代に親しみのある、クラシックチャンネル
病院のBGMに最も採用されやすいジャンルはクラシック音楽です。先述した1/fゆらぎが含まれている楽曲や演奏も豊富で、患者さまの緊張を和らげる効果が期待されます。
モンスター・チャンネルの「クラシック」チャンネルでは、病院やクリニックの待合室に適したクラシックの楽曲が取り揃えられています。繊細で優しい音色が、待合室を”癒しの空間”へと変えてくれるでしょう。
お子さまにおススメ、オルゴール(キッズ)チャンネル
オルゴールの音を寝る前に聴くことで、深い良質の睡眠につながるという説もあります。病院の、特に小児科の待合室にオルゴールの音色をBGMとすることで、診察や検査を「今すぐにでもこの場から離れたい」と考えているお子さんの興味を、今、その場で流れている音楽に向けることができるかもしれません。
モンスター・チャンネルの「オルゴール(キッズ)」チャンネルには、タイトルの通り、お子さま向けのオルゴール楽曲が集められています。小児科に限らず取り入れてみてはいかがでしょうか。
心が和むピアノヒーリングチャンネル
ピアノの繊細かつダイナミックな音色は、ときに寄り添うようにそっと包み込んでくれるものです。特にピアノのソロは、年代を問わず親しまれる傾向があるため、病院のBGMにも最適です。「ピアノヒーリング」チャンネルでは、優しく奏でられるピアノ楽曲を集めました。リラックスできる雰囲気づくりにおススメです。
店舗BGMアプリならBGMを病院で簡単に流せる
ここまで見てきたように、病院でのBGM活用には多くのメリットがありますが、適切な音量の調整や楽曲の選定など、運用には課題もあります。そこで店舗BGMアプリの活用が効果的です。
一方で、必ずしも全てのアプリが病院向けの楽曲ラインナップや時間別の自動切り替えなどの機能を備えているわけではありません。そのため、病院の要望に合ったアプリを選ぶことが重要です。手軽に導入でき、患者さまの気分に合った上質な音楽を提供できるアプリを見つけると、スタッフの負担を軽減しつつ、快適な環境づくりに貢献できます。
店舗BGMアプリの活用により、病院全体で一貫した音楽方針を維持しやすくなります。患者さまにとっても、スタッフにとっても、より落ち着いた雰囲気を実現できる可能性があります。ぜひ、最適な店舗BGMアプリの導入をご検討ください。
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