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新しいお店を探す場合、今はほとんどの人がパソコンやスマートフォン、グルメ雑誌やクーポンマガジンなどを利用するのではないでしょうか?

その時にお店選びの大きなポイントとなるのが「写真」です。

お店のPRにステキな写真を使えば、見つけてくれた人の印象もグッと変り、足を運んでくれるかもしれません。

飲食店・美容室・各種サロン・パーティー・など、様々な場面で撮影をしてきた私が考える、店舗PR写真に関するノウハウを、実例写真を含めてご紹介しましょう。

[執筆・写真/松原 秀明(建築フォトグラファー)]

 


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店舗PR写真を上手に使うためのポイント

 

1.写真素材の必要性を理解する

初めて行くお店を選ぶ時に、お客様はどんな部分を気にするのでしょうか?

・お店の雰囲気やインテリア
・提供されている商品、料理、メニューやサービス
・値段のバリュー感
・立地、場所、アクセス
・口コミ、評価

ほとんどの人が、このような部分を確認すると思います。

メニュー、値段、立地、アクセス、口コミなどは文字による情報ですが、お店の雰囲気、インテリア、商品、料理などを伝えるのは写真です。

つまり、お店を選ぶ理由の半分以上(業種によってはそれ以上)は、写真素材からの判断となりますので、クオリティが集客に大きな影響を与えるのは言うまでもありません。

もう一度、写真素材の大切さを理解しましょう。

 

2.お店のコンセプトとターゲットを明確にする

「なるほど!それならさっそく写真を撮らないと、、、、、」と思ったアナタ、なんでも写真を撮って使えばいい、というわけではありません。

どんなお店でも必ず「売り」、つまりコンセプトが存在します。

そのコンセプトをちゃんと生かした写真を使う事が何より大切です。

そして、どのようなお客様に来ていただきたいと考えているのか?

男性、女性、カップル、ファミリー、年齢層、などターゲットも明確にしておきましょう。

この2つをベースにして、写真の使い方、見せ方を考えていきます。

 

3.素材がなければ、まずは自分で撮影してみる

欲しい写真素材がない場合には、とりあえず自分で撮影してみましょう。

お店のコンセプトを決め、来て欲しいお客様をイメージしながら、「どんな写真を撮れば、こちらの思いが伝わるのか?」と考えながら撮影をしていきましょう。

とは言ったものの、具体的にどういう写真を撮影すればいいのか?

例えば以下のようなコンセプトを掲げているお店があります。

・ 西麻布最大級のダイニングレストラン
・ 開放的なメインフロアに、ラグジュアリー感満載の個室
・ スタイリッシュな空間。

僕がこのお店を実際に撮影した時には、情報やお店側の意向を事前に伺い、当日お互いのイメージを擦り合わせ、撮影のポイントを決めていきました。

「最大級のダイニングレストランの最大級具合は?」

「開放的なメインフロアがどれだけ開放的なのか?」

「ラグジュアリー感満載の個室はどんな雰囲気なのか?」

文字情報だけではあいまいな部分を、ちゃんと表現できるように工夫して撮影を行いました。

実際に僕が撮影した写真を載せておきます。

 

▼ 最大級のダイニングレストランの表現写真

 

超広角レンズという通常よりも広く撮影できるレンズを使って、お店の一番端から撮影しました。

また、斜めに撮影する事でお店の奥行き感も演出しています。

 

▼ 開放的なメインフロアの表現写真

写真を縦にする事で、高い天井をより強調して撮影できました。

開放的な雰囲気が伝わると思います。

 

▼ ラグジュアリー感満載の個室

ラグジュアリーという定義が曖昧な言葉でしたが、非日常的な雰囲気が伝わるように、艶やかな感じに撮影しました。

このように、文字情報だけでは正確にイメージできないお店のコンセプトも、写真を上手に使うことによって、きちんと伝える事ができます。

 

その他の店舗撮影の実例紹介

撮影のポイント、注意点、おすすめカットなどを、実際の店舗撮影の事例と合わせて紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。

 

1.飲食店関係

コツはやはり、「お店の売り」が確実に伝わるようにすること。

 

文字情報だけでは伝わらない、お店の雰囲気、インテリア、広さ、などがちゃんとわかるような写真を使いましょう。

▼ 生演奏ができる老舗のジャズレストラン

グランドピアノまで用意されているジャズバンドセット。

このお店の「売り」です。

ゆったりとしたソファーで、大人な雰囲気が伝わってきます。

 

▼ 100インチの巨大スクリーンがあるダイニングバー

大迫力の巨大スクリーンがこのお店の「売り」です。

広いステージは、さまざまなイベントで使用できます。

「音楽関係の機材も充実しています」という文字情報だけでは伝わらないので、実際の写真を使います。

内装のカラーやインテリアも独特の雰囲気で特徴的です。

 

▼ ブルーライトが輝くダイニングバー

光り輝くバーカウンターにブルーのライト。このムーディーな雰囲気が、このお店の「売り」です。

ライブ機材が用意されているのも「売り」ですね。

 

▼ その他のポイント

お店の看板や外観のカットも使いましょう。初めて来るお客様が見つけてくれやすくなります。

陽差しがたっぷり降り注ぐ、明るい店内をイメージするなら、サンセットビーチを思わせる、少し薄暗い雰囲気をイメージした写真を使います。

ランチとディナーの時間帯で、お店の雰囲気が変わるようでしたら、表情の違う写真を使うのもポイントですね。

お店でパーティーなども行っているのであれば、その時の写真も使いましょう。

検討している人が見れば、イメージが伝わりやすいでしょう。

料理の写真も大切ですね。メニューやPOPにも使えると思いますので、なるべく用意しましょう。

 

2.個人サロン

飲食店とは違い、アットホームな雰囲気が大切です。

不要なものはなるべく片付けて、さっぱりとした空間の写真を使いましょう。

お店のコンセプトにもよりますが、明るくて清潔な写真の方が、見た目の印象が良いと思います。

お店とは違い「広さ」を伝えるのが難しいので、斜めの写真を使う事をオススメします。

そうする事で空間に奥行き感が生まれます。

 

▼ その他のポイント

小物や使用する道具の写真も「挿絵」的な感じで用意すると良いですね。

資格や免許がある場合には、それらの写真も取り入れていきましょう。大切なアピールポイントになります。

施術中の写真は、初めての方は安心する部分だと思います。

どんな状況で行っているのかが分かると親切でしょう。

ネイルサロンなどであれば完成写真は必須だと思います。

 

3.おまけ紹介

マタニティーフォトのボディーペイントに同行した時の写真です。

 

▼ イラストレーターさんのHP用写真

技術勝負の世界ですので、施術中の写真が一番効果的ですね。

 

写真とはお店の「想い」を繋げる大切なツール

写真は、ただ撮ってホームページやクーポンマガジン、フリーペーパーなどに転載すれば良いというわけではありません。

写真は、たまたまお店を見つけてくれた人に、イメージを伝える事ができる非常に大切なツールです。

インテリアやお店の雰囲気、提供する商品や料理、スタッフの笑顔など、せっかくならステキな写真でその想いを伝えたいですよね。

あなたのお店はちゃんと想いが詰まった写真素材が使えていますか?

■松原 秀明
1983年生まれ。建築士フォトグラファー。
建築写真をはじめ、飲食店、美容室、各種サロン、不動産関係、
個人用アカウント・プロフィール写真、各種パーティーなど、独自のスタイルで現在までに幅広い撮影現場を経験。
建築や写真にフォーカスしたウェブサイト「hideaki matsubara 今日も良いhide」
を主宰している。
■web site:http://ii-hide.com/■参考ページ:売り上げが伸びる!?店舗写真撮影のコツ 各編
[撮影機材編] http://ii-hide.com/post-2100.html/
[カメラ設定編] http://ii-hide.com/post-2225.html/
[テクニック編] http://ii-hide.com/post-2255.html/
[補正仕上げ編] http://ii-hide.com/post-2366.html/
[補正仕上げ編2] http://ii-hide.com/post-2414.html/
[参考写真編] http://ii-hide.com/post-2458.html/

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店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」が運営する店舗運営情報magazineの編集責任者。