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店舗や商業施設の空間演出として、BGMを取り入れることは当たり前の発想といえるでしょう。店内に個性的な雰囲気を演出できるBGMは、店舗の経営者であれば誰しもこだわりをもって選んでいるのではないでしょうか。

それでは、「サウンドマスキング」「音のカーテン」、これらの単語を聞いてピンと来るでしょうか?

「音響」には、BGM以外にも、屋内空間の雰囲気がもたらす様々な心理的効果を通し、素敵な空間作りをサポートする強力な力があることが分かっています。

ここでは、空間演出のツールとしての音響の効果について解説していきます。


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「音響」ひとつで店舗環境が変わる!店内ににもたらす様々な効果

店舗等の商業施設では、音響がお客様に大きな影響を与えます。音響によって居心地よく感じたり、逆に不快感が増すこともあるでしょう。これらはお客様の消費行動に直結するため、売り上げに与える影響は想像以上に大きいといえます。では、音響には具体的にどういった効果があるのでしょうか。

 

音響の「心理効果」を知ろう

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音響の「心理効果」については「音響心理学」「音楽心理学」という分野があることから分かるように、年々研究が進んでいます。商業施設との関係ではやはりBGMが注目されますが、その始まりは、工場での能率アップやリラックス効果への期待など、いくつかの説があります。いずれにしても、音による「心理効果」を期待して利用していることが分かります。

 

理想の店を演出するための「イメージ誘導効果」

商業施設で使われる音響の心理効果の一つに「イメージ誘導効果」があります。店内で流すBGMによって、その店舗のイメージが左右されるのです。したがって、「子供を惹きつけたい」といった目的や、「高級感を出したい」、「明るい雰囲気をつくりたい」など、演出したい店のイメージによってBGMを使い分けることが一般に行われているのです。

 

お客の心理を動かす「感情誘導効果」

店舗によっては「感情誘導効果」もよく利用される方法です。店でのんびりしてもらいたい時には、ゆっくりとした落ち着く曲を選曲したり、逆にお客様の心理を刺激して購買心を煽りたい場合には、激しめな曲を使用したりします。

飲食店などの場合、スローテンポの曲になると回転率が落ち、逆にアップテンポの曲になると回転率が上がったりすることもあります。そういった時は、昼の11時~14時まではアップテンポ、14時以降はスローテンポというように、時間帯によって選曲を変えるといいでしょう。

 

周囲の会話や騒音を遮断!音響設備で作る「音のカーテン」

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BGMなどの音響を利用することで、マスキング効果、いわゆる「音のカーテン」を作ることができます。商業施設などでは「音のカーテン」によって、バックヤードと売り場との区別が行われたり、周囲の雑音に悩まされないリラックス感をお客様に与え、コミュニケーションの活性化に繋げるなど、様々な効果を期待することができます。

 

マスキング効果とは?

マスキング効果というのは、ある周波数帯で音を発生させることで、別の音を聞き取りにくいようにする効果の事です。多くの商業施設では、雑音や騒音などを消すために、マスキング効果を狙ってBGMを利用します。こうしたサウンドマスキングを使えば、お客様には聞かれたくないバックヤードやオフィスで行われる従業員の会話を聞き取りにくくすることができるのです。

企業秘密を知られることは、インターネットが普及し、SNSの時代になっている現代社会においては、企業の存続にかかわる大きな脅威にもなり得ます。マスキング効果は、そういった情報漏れを防止する意味で大きな期待が寄せられているのです。

また、商業施設のような人が集まる場所では、周囲の会話が聞こえることで、不快感やストレスを感じることもあります。立地環境によっては、飛行機や電車、あるいは車などによる機械的な騒音や、工場から漏れる不快な騒音が発生してしまいます。そういった時、サウンドマスキングでそれを遮断することで、人々にリラックス感を与えることができるのです。

逆に会話をする側も、BGMでマスキング効果がある場所では周りに配慮しないで済むため、コミュニケーションの活性化といった効果を期待できます。「友達と会話を楽しみたい」、「ゆっくりと読書をしたい」といった目的意識を持ったお客様にはマスキング効果は効果的に機能します。したがって、カフェやレストランなどの飲食店などでは特に効果を発揮するでしょう。

 

音響効果でワンランク上の店舗へ

店内空間やお客様にもたらすBGMの代表的な音響効果について解説してきました。様々な効果を狙って活用していこうと考える経営者の方もいると思います。実際に店舗などで利用する場合、初期投資がわずかな金額でも使用できることが多いので、音響利用はコストパフォーマンスに優れた方法であると言えます。

さらに、商業施設における「音」の知恵は、ここまで紹介してきた方法以外にも、入店や退店の際のシグナル音やエレベーターの動作音など、様々な形で利用されています。こういった活用法をちょっと一工夫することで、お客様の満足度が高まるかもしれません。

つまり、音響効果を上手く使っていけばいくほど、さらなる店のランクアップに繋がっていくということです。それほど音響がもたらす効果は絶大だと言えます。是非、本格的に導入を検討してみてはいかがでしょうか。


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magazine 編集部

店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」が運営する店舗運営情報magazineの編集責任者。