お店を開くことになったら、まずはこだわりぬいた店内を作りたいと思うもの。壁紙や照明、床、家具や小物など、インテリアに気を配る人はとても多いことでしょう。
そんなときに、インテリアとともに取り入れたいのが「アロマ空間デザイン」。これは、部屋に置く照明や家具を選ぶように香りを選び、よりリラックスできる部屋をつくるという、香りによる空間デザインです。
美容院やエステサロンなど、癒しの空間作りが重要なお店の場合は、ぜひ取り入れてほしいアロマ空間デザイン。その効果と、導入方法を紹介します。
※アロマによる効果・効能は、個人により差があります。使用する際は説明書をよく読んだり、アロマテラピストのアドバイスを受けたりしてから、注意して導入してください。
1:リラックス効果がある
アロマの香りは、嗅神経を通して大脳に伝わり、脳をリラックスさせることができます。そのため、ストレスも取り除くことができ、自律神経やホルモンといった自己免疫機能の向上にもつながります。
病気になりにくい体を作ることも期待でき、身体的なリフレッシュ効果や疲労改善の効果をもたらす可能性もあります。
2:抗菌作用や消臭作用がある
アロマオイルには抗菌作用や消臭作用があるため、気になる室内の臭いを改善することができます。
アロマ空間デザインで使用されているアロマオイルは、市販の消臭スプレーや消臭剤と違い、基本的には人工香料が入っていない、精油100%のものが使用されています。
そのため、化学物質過敏症や、アトピー・アレルギーを持っている人、小さい子どもが集まる場所でも、安心して使うことができます。
植物由来のため、フレグランスのような強い香りではなく、自然でほのかな香りを作ることができます。
消臭効果のあるアロマオイルでは、レモングラスやユーカリの香りがおすすめです。また、ゼラニウムの香りには、虫除けや殺虫の効果もあるようです。
3:香りによって、店の印象をより強くすることができる
人の嗅覚は、記憶と強い結びつきを持っています。何か特定の香りを嗅ぐと思い出すことがあったり、イメージが浮かんだりすることは、香りが脳に直接働きかけていることから生まれています。
こうした香りの効果によって、空間を視覚や聴覚とは別のアプローチで、お客さまによりお店を印象づけることができます。
ショップには購買意欲を刺激する香りや滞在時間を延ばす香り、オフィスにはストレスを緩和する香りや作業効率があがる香り、病院やエステサロンには明るく爽やかな香り……など、お店や客層に合わせて、香りの空間作りをしていきましょう。
4:体感温度を調節することができる
アロマにより、体感温度も調節することができると言われています。
暑い夏にはペパーミントの香りによって、約4℃体感温度を下げることができるということが、資生堂製品開発センター香料開発室の実験結果でわかっています。
体感温度を上げたい場合は、ショウガの香りが効果的なようです。
アロマ空間デザインを導入するには
アロマ空間デザインは、アロマオイルとディフューザーがあれば取り入れることができます。しかし、ただ香りを拡散させるだけではなく、香りの選び方や拡散の仕方にも重要なポイントがあります。
そのため、初めて導入する場合は、アロマ空間デザインを提供している専門業者や、プロのアロマデザイナーに依頼し、カウンセリングから導入後のメンテナンスまでのフローをお願いしてみましょう。
その環境にあった最適な香りを選んでもらうことができるだけでなく、アロマを安全に使うためにも、プロの知識を借りることをおすすめします。
アロマで癒しの空間をデザインしよう
まだあまり知られていない、アロマ空間デザイン。食べ物のにおいと混ざってしまうため、飲食店や食料品を扱う店舗にはおすすめできませんが、その他のお店にはおすすめしたい空間作りの方法です。
よりお店の雰囲気を向上させたいと思っている人は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。