飲食店で働く従業員は、何と言っても清潔感が重要です。異物混入を防ぐためにも、髪型や服装、ネイルなど、隅々にまで気を遣う必要があります。
一方で、カフェやバーなど「おしゃれな店内」を売りにするお店では、「従業員の身だしなみがきっちりしすぎていると、理想の雰囲気が出ない!」と思っている店舗経営者の方もいるのでは?
しかし、飲食店で働くときに「おしゃれ」を優先させてしまうことは、清潔感を損ねてしまったり、異物混入につながったりと、デメリットのほうが多いんです。
衛生面の向上はもちろん、清潔感のある明るい接客をするためにも、身だしなみについてどのような点に気をつけるべきなのでしょうか?
ロングヘアは、異物混入の常習犯になりやすい!
髪の毛は抜けやすく、料理の中に混入しやすいため、特に気をつけなければいけないポイントです。「肩より下の長さのある髪は結んでおく」というルールを設定している飲食店がほとんどではないでしょうか。
こういうとき、後れ毛やサイドの髪を出してしまいたくなりがちです。しかし、異物混入のトラブルを防ぐためにも、飲食店で働くときだけはきちんとまとめて結ぶように指導しましょう。
また、長過ぎるロングヘアの場合はただ結ぶだけでなく、お団子にするなどしてさらにまとめると清潔感を出すことができます。
アクセサリーは雑菌の固まり
ピアスや指輪などのアクセサリーをつけたまま飲食店で働くのも、衛生面ではNGです。ふとした瞬間に外れて異物混入となってしまう恐れもあり、何よりもアクセサリーは雑菌が溜まりやすい場所だからです。
指輪をしていることで、手洗いのときに十分に雑菌を落とすことができなかったり、汚れているピアスを勤務中に触ってしまったりすることで、どんどん雑菌が広まってしまいます。
また、アクセサリーをつけることで、勤務中の集中力が散乱してしまうこともあります。勤務中は、アクセサリーは外しておくのが無難です。
ユニフォームやエプロンは、洗濯&アイロンがけをしたものを
飲食店で働いていると、ついついユニフォームやエプロンを汚してしまうもの。「連勤だから、ずっと同じユニフォームを着ている」などということがないよう、毎日きちんと洗濯し、清潔に保っておきましょう。
シャツやエプロンもシワのないように、きちんとアイロンがけをしておくとよし。勤務中に汚れたときもすぐに着替えられるよう、予備のユニフォームもきちんと用意しておきましょう。
ジェルネイルならOKじゃないの?
マニキュアや付け爪も、異物混入の危険性が高まってしまうため、避けることをおすすめします。しかし、「ジェルネイルなら落ちないから大丈夫じゃないの?」と思う方もいるのでは?
実は、ジェルネイルをしている爪の裏は、雑菌がたまりやすくなっています。また、お客さんに不快感を与えることも多いため、できる限り避けたほうが良いでしょう。
マニキュアもジェルネイルもしていない指先でも、爪が長いままなら意味がありません。爪は短く切って、整えておきましょう。
衛生的な職場を目指すなら、おしゃれよりも身だしなみを重視して!
今まで、「この程度ならいいや」と思っていた人も、思わぬ危険が潜んでいることに気づくことができたのでは?
これらはあくまでも衛生面での「危険」を予防するためのものであり、法律や条例で定められているわけではありません。「うちはそこまで忙しくない店舗だから、ネイルやピアスくらいは大丈夫!」と思う場合は、自由にルールを決めても問題ありません。
ただし、衛生面でのリスクは非常に高くなってしまいます。身だしなみひとつが与えるお客様への影響を、まずは十分に考えましょう!