いよいよ忘年会シーズン。この時期、お店を求めて繁華街には人があふれます。どうにかこういった人々を自分のお店に呼び込みたいところ。
その時に注意しなければならないのが迷惑防止条例ですよね。そこで今回は、この条例に違反しないためのNGラインを再確認するとともに、二次会・三次会への誘導を効果的に行うためのテクニックを解説していきます。
要注意!客引きNGラインをおさらいしよう
よく知られているように、客引き行為には迷惑防止条例に基づいたルールがあります。
ここでは客引きの際によく起こりそうなNGシチュエーションを取り上げてみますので、再確認しましょう。
1:歩行者の前に立ちふさがってはいけない
繁華街では、多くのサラリーマンや学生が居酒屋目当てに道を行きかいます。こうした道行く人に対して気を付けなくてはならないのが、進路妨害です。
条例では、進路に立ちふさがり客引きをすることを禁止しています。立ち止まって話を聞いて欲しいという気持ちはありますが、進路を妨害されていると思われてしまうリスクには注意しなければなりません。目の前に立たず、横から進路をふさがないように声かけをするのがベターのようです。
2:30m以上付きまとってはいけない
歩行者の前に立ちふさがる行為が禁止されているならば、並んで歩きながらお店の紹介をしようと思うかもしれません。しかし、これにも注意が必要です。条例では、30m以上つきまとっての客引き行為を禁止しています。
アピールポイントをすべて話したいと思っていると、ついつい長く付きまとってしまうことになるかもしれません。メニューを見せるなど、売り込みをするときは立ち止まってもらう工夫が必要ですね。
3:他の店の看板を見ている人を勧誘してはいけない
看板を見ている人がいれば、ほぼ間違いなくどこかお店を探しているといえるでしょう。声をかければ自分のお店に興味を持ってもらえるかもしれません。
しかし、他店の看板を見ている人に対して客引きを行うことは、条例で禁止されています。看板から離れその店に興味がないとわかったタイミングで声かけをするのが無難なようです。
忘年会シーズンに勝つ!5つの勧誘のコツ
以上が条例のおさらいですが、今度はそのNGラインを踏まえた上でどうやって勧誘をすればいいのでしょうか。ここでは条例違反を回避した勧誘のコツを5つご紹介します。
1:立ちふるまい
通常、客待ちをする時は店頭に立つため、お店の出入り口になることが多いです。せっかく声かけをして立ち止まってくれる人がいても、「通路をふさいでないかな」という心配をさせてしまってはこちらの話にも集中してもらえないことでしょう。道をふさがないなど、立ち位置を考える必要があります。
2:元気のいい声だし
元気よく声を出している人に対して悪い印象を覚える人はいないですよね。また、特定の人に話しかけるのではなく不特定多数の人に呼びかけるようにすれば、身構えることなく聞いてもらえるでしょう。
3:声のかけ方
誰だって初対面の人にいきなり声をかけられれば警戒してしまいます。メニューを見せながら話しかける、看板を見ている人がいればそっと声かけするなど、パーソナルスペースに配慮した話し方が効果的なようです。
4:顧客ニーズを知る
お客様がどんなことを求めているのかを知らなくては最適な提案ができません。
サクッと早めに切り上げたいのか、ゆっくり長時間いたいのか、食と飲みのどちらを楽しみたいのか、など把握していれば提案の仕方も変わってくるでしょう。
5:己を知り、ライバル店を知る
他店の料金体系、料理、座席情報などを入手し、自分の店と比較すれば、お客様を自分の店に誘導する提案をできるかもしれません。
例えば、低価格の飲み放題に行こうとしている人に対して、「でもそこの飲み放題って生ビール入ってないですよね?」や「うちの飲み放題は時間制じゃないですよ!」など他店にない魅力を提案してみてください。
低価格が強みの他店に行こうとしている人に、その店にないもの(プラスαのサービス、店内の雰囲気など)をアピールできれば、同じ土俵で戦うことなく自店の強みに合わせた集客が可能になるのです。
まだあります!売り上げアップのテクニック
忘年会シーズンに勝つため、このほかにちょっとした心がけで売り上げをアップする方法をご紹介します。
▼ 走り回っているサラリーマンに「空いてますよ!」
二次会の会場を求めて走り回っている幹事を発見したら、もう早い者勝ち。一番に声をかけたいところです。「空席あります!」といってすぐに入れることをアピールしましょう。
▼ 二回転目を意識する
回転率を上げるために、7時半~8時までに満席を目指しましょう。そうすれば、10時頃に二回転目にスムーズに移行できます。8時~10時までは客引きのエネルギーを接客に向けることもできますね!
▼ 前半戦は客単価の高そうな人を狙う
忘年会シーズンではたくさんの人が居酒屋を探しているため、他店と値引き競争する必要性が薄くなります。
繁盛期に値引きはしたくありませんよね。1次会の時間帯はなるべく値引きせず、二次会での競争に備えましょう!
以上が客引きNGラインの復習と勧誘のコツのまとめでした。いかがでしたか?
忘年会シーズンは張り切りすぎておまわりさんに声をかけられた!なんてことのないようにしたいですね。忘年会やクリスマスのシーズンが過ぎれば次はいよいよ新年会。
年末年始のにぎやかな雰囲気を盛り上げつつ、集客のテクニックも身に着けていきましょう!