お客様の購買意欲を後押しするために、重要な役割をになうのが店頭POP。買ってほしい一押しの商品やおすすめのメニューなど、店頭POPの有無によって、商品の印象はぐっと変わります。
しかし、「なんでもいいからとにかくPOPを出せば売れる」というわけではありません。商品をより魅力的に見せる「売れるPOP」には、きちんとした理由があるのです。
今回は店舗の商品販売に役立つ、お客様の心をしっかりとつかむ店頭POPの作り方を紹介します。
店頭POPの種類と役割
ひとえに店頭POPといっても、その種類は多岐にわたり、役割も異なります。店頭POPを作る前に、まずはどのような種類があるのかを把握しておきましょう。
のぼり旗
のぼり旗は、ポールスタンドに旗がついたPOPで、道路沿いに立てかけます。道路沿いを歩く通行人の目に止まるため、店舗が路地裏などに位置している場合も集客効果を発揮するでしょう。サイズや形も豊富にあるため、用途に適したものを選定してください。
通常屋外用は180×45cmもしくは180×60cmのサイズが多いようです。通行人の邪魔にならないような位置に注意し、1本だけでなく複数並べることで、車を運転する方の目にも止まりやすくなるでしょう。
タペストリー
合成紙・テトロンポンジなどの生地の上下にパイプを通し、紐で吊るすタイプのPOPです。タペストリーを壁に吊るし、その手前に商品サンプルなどを並べることで、より消費者の購買意欲を刺激するでしょう。
ポスターなどに比べ、壁や柱、天井などにまで設置可能なタペストリーは、生地の素材によっては雨風にも強く、耐久性や保存性に優れています。おすすめの商品はもちろん、季節に合わせて壁を彩るなど、集客以外にも店舗の印象をよくすることが期待できます。
ブラックボード
ブラックボード最大の利点は、そのコストと親近感です。ポスターやのぼり旗、タペストリーの場合、一度製作したPOPは柔軟にデザインを変更することができず、新たに作成する必要があります。
ブラックボードであれば、たとえ失敗しても何度でもデザインを変更できます。また他のPOPに比べカジュアルさや可愛らしさを演出できるため、カフェや美容院などで使用されることが多いです。
デザインは従業員のセンスに委ねられてしまいますが、その手書きが馴染み深く親近感を演出できるでしょう。
バナースタンド
立て看板の代わりとなるバナースタンド。比較的安価で作成でき、軽くてコンパクトに収納できます。壁面に貼り付ける・吊るすタイプのPOPよりも存在感を与えられ、情報を表示するスペースが広いのも、バナースタンドのメリットです。通行人の目とまりやすく、なおかつ店頭に訪れた方へ強い訴求力を発揮します。
お客様を惹きつける店頭POPのポイント
店頭POPは、お店の雰囲気づくりにも重要な役割を果たします。また、初めてのお客様に対して「迷っているならまずはコレ!」といった案内をしたり、商品の意外な使い方を紹介したりすることによって、「これを買おう!」と思わせる決定的な理由も与えることができます。店頭POP作成のポイントは下記の5つです。それぞれ詳しく説明します。
1.店頭POPをつくる目的を決める
2.アピールしたいことを内容を絞り込む
3.写真やイラストを効果的に使用する
4.擬音語やメタファーを使用すると、直球で響くコピーに
1:店頭POPをつくる目的を決める
まずは、「何のためにPOPをつくるのか?」ということを、改めて考えるところから始めます。
初めて来店してくれたお客様に、お店のコンセプトや定番を伝えるためのPOPなのか、いつも来てくれている常連さんに、「ちょっぴり変わった商品を仕入れたよ」ということを伝えるためなのか。
そんな小さなことでも、POPで伝えるべき内容は変わってきます。
また、女性向けなのか男性向けなのか、はたまた若いシングル向けなのかファミリー向けなのか……と、商品を買ってほしいターゲットもここで定めておきましょう。
2:アピールしたいことを絞り込む
商品の魅力を伝えたいがために、あれもこれも……とすべての情報をPOPに詰めこんでしまうのはNGです。「いちばんアピールしたいことはコレ!」というポイントをひとつに絞り込み、ターゲットに直球で伝わるようなPOPにしましょう。
また、店頭POPを作るときは、商品名や価格よりもアピールしたいことが目立つように作成しましょう。
▼ 商品そのものの魅力を伝えたいとき
ボリュームが売りのメニューなら「500gのがっつりステーキ!」など、数字で具体的な数を示したり、どんな食感や味なのかを表したりと、お客様が想像しやすいような文章にしてみましょう。
▼ 商品の付加価値を伝えたいとき
「都内では唯一の入荷」「話題のデザイナー◯◯の新作です」「人気芸能人御用達!」など、商品にまつわる他の要素でのおすすめポイントがあるときは、それを前面にアピールしてみましょう。
3:写真やイラストを効果的に使用する
食べ物や飲食店メニューの材料に関するPOPなら、仕入れ先の農家の写真をPOPに貼ることで、お客様に安心してもらうことを期待できます。
食材ならそれを使ったレシピを紹介したり、雑貨などは実際に使用している様子の写真も一緒に貼っておいたりなどすれば、購入後を想像しやすくなり、「買ってみよう!」という気持ちにさせやすくなります。
また、書店や雑貨店などは人気漫画をパロディにしたPOPを作成し、お客様の視線を集め話題になっているものも多いようです。イラストが得意な人は、挑戦してみてはいかがでしょうか?
▼ 思わず笑ってしまいそうな福岡ジュンク堂のPOP。「進撃の巨人」のパロディです。
4:擬音語やメタファーを使用すると、直球で響くコピーに
「アツアツ、サクサクの天ぷら」「ふわふわもこもこのタオル」「プリプリとした食感」などの、擬音語やメタファーを使うことによって、お客様に一瞬で商品のイメージを伝えることができます。
擬音語やメタファーは、コピーを考えるための強い味方。的確な表現を見つけて、直球で商品の魅力を伝えましょう!
▼ 見ているだけで温かくなるような、ストレートなコピー。
5:あまり知られていないこだわりを、さりげなくPOPでアピールする
「野菜は地元で採れたものだけを使用している」「美容院で使う水にもこだわっている」「3日かけて仕込んだソースを使っている」……など、伝えなければ知られない魅力は、なかなか伝わりづらいもの。
そんなときは、店頭のPOPでさりげなくアピールしてみましょう!「この店はこんなところにこだわっているんだ」とお客様に気づいてもらうことで、よりお店を魅力的に感じてもらうきっかけになります。
また、「ドリンクだけの注文でもOK」「ラッピングサービス・お取り置き承ります」など、少し聞きづらいけれど気になる情報もPOPにして伝えてあげれば、お客様に喜んでもらえます。
▼ どんなサービスをしているのか店頭に掲示しておくことで、来店するきっかけを与えてくれることも。
6:「手書きPOPのほうが印象がよい」という意見もある
パソコンで作成したり、印刷会社に頼んでデザインやプリントアウトをしてもらった店頭POPは、きれいに仕上げることができます。
一方で、「手書きで作成した手作りのPOPのほうが、印象がよい」という声も。筆ペンなどで勢いよく書いた文字に惹き付けられたり、丁寧に作られた手作りのPOPに温かみを感じ、好印象を持つお客様もいるようです。
季節ごとの商品や、期間限定のものなら、手作りでササッと作った店頭POPでも十分なのではないでしょうか。
▼ 丁寧な字で作品を紹介したPOPが、好印象を与えます。
店頭POPづくり=売り場作り!
店頭POPは、お客様の購買意欲を促すためのツールでもありますが、売り場作り・お店作りの大切な要素でもあります。店頭POPしだいで、お店が活気づいて見えたり、スタッフのやる気を高めてくれたりと、店舗にさまざまな影響を与えます。
お店の雰囲気を見直したいときや、看板商品の売り上げをもっと上げたいというときは、店頭POPを見直してみてはいかがでしょうか?
重要ポイントは、店舗全体の内装や雰囲気に合わせて、POPのデザインを決めること。店頭POPは目立たせたいものですが、悪目立ちをさせてしまっては逆効果です。
お店に馴染むようにしつつ、重要なポイントがきちんと伝わるように、デザインを工夫してみましょう!
店頭POP以外にも!お店の雰囲気に影響を与える「BGM」
店内の雰囲気に大きな影響を与える要素はたくさんあります。店内で流れるBGMもそう。店頭POP同様に、お店の雰囲気を考え、しっかり馴染むものを考えたいところです。
「モンスター・チャンネル」は約500万曲、1000以上の音楽チャンネルから選ぶことができます。従来の有線放送よりも月額使用料が安く、コストの面でもメリットがあります。
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