monstar.ch

これまでの高架下には、薄暗く、外からは入りづらい雰囲気がありました。出店している店舗といえば、赤提灯系の居酒屋のみ……。

しかし、最近では人気の高架下スポットの登場により、従来の「暗い、怖い」といったイメージから変わりつつあることをご存知でしょうか。そんな盛り上がっている今こそ、ビジネスチャンスだと言えるでしょう。

今回は、注目を集めている高架下スポットと、出店する際のメリット/デメリットを紹介します!

 


従来の有線放送に比べてコスパが高い店舗BGMアプリ モンスター・チャンネル

 

最近注目を集めている「高架下」って?

これまでの高架下は、駅から直結でアクセス抜群の場所にあるにもかかわらず、「薄暗く、騒音が絶えない」、「老朽化が気になる」といった理由からあまり人気のない場所でした。

しかし、この数年でそんなイメージは一変。カフェや書店、雑貨屋、ギャラリーなど、多種多様な店舗が集まった、おしゃれな場所へと様変わりしつつあります。

その背景には、東日本大震災の影響による耐震補強の工事や、オリンピックに向けた改修工事が行なわれていることも関係しています。これをきっかけに、JR東日本をはじめとするさまざまな鉄道会社や企業が、高架下のスペースを有効的に使おうとしているのです。

 

ポイントはコンセプト。人気の高架下を見てみよう。

人気のある高架下スポットの共通点といえば、それぞれ立地を生かしたコンセプトを打ち出していること。都内3箇所の高架下と、その特徴を見てみましょう。
 

中目黒高架下

saknkさん(@shhmknk)がシェアした投稿

中目黒〜祐天寺あたりに位置する高架下スペース「中目黒高架下」は、全長約700m。飲食店からアパレルショップまで、幅広い業態の店舗が出店しており、散策しながらお店を楽しむことも可能です。

この高架下のコンセプトは、“SHARE”。これは高架下という「ひとつの場所」を店舗がシェアするイメージとなっており、外装のデザインもそれぞれの店舗が行うようになっています。そんなおしゃれな高架下は中目黒らしいカルチャーの発信地として、大きな注目を集めているといえるでしょう。

 

AK-OKA ARTISAN 2k540 

blueさん(@kira9477)がシェアした投稿

かつて江戸文化を担う伝統工芸職人達が集った場所、御徒町。そんな特徴を持った秋葉原駅〜御徒町駅間に“2k540 AKI-OKA ARTISAN”は作られました。

このユニークな名前は「東京駅から2,540m付近にある」という鉄道用語「2k540」、秋葉原駅(AKIHABARA)と御徒町駅(OKACHIMACHI)の中間に位置していることに由来する造語「AKI-OKA」、フランス語で職人を意味する「ARTISAN」が組み合わさったもの。「ものづくり」を通し、クリエイターや来場者、企業を結ぶコンセプトが設けられています。

このエリアには工房が隣接するショップのほか、ものづくり体験ができるスペースなど、職人雑貨に特化したお店が多く立ち並んでいます。クリエイターと直接話ができる空間もあり、世界にひとつしかない商品を作ってもらえる場所としても人気です。雑貨屋やアパレルといった店舗の出店を考えている方におすすめのエリアですね。
 

下北沢ケージ

@_pa_ri_na_がシェアした投稿

京王井の頭線下北沢駅の高架下に、2016年8月から3年間という期間限定でオープンした“下北沢ケージ”。日中は広場として開放されていますが、夕方から夜にかけては、古着やレコードを売るフリーマーケットのほか、映画や音楽のイベントが行われる空間へ一変します。劇場やライブハウスが多く、クリエイティブな街として知られる下北沢らしさに満ちた場所といえるでしょう。

金属のフェンスに囲まれた面積約200㎡のこの場所は高架下にあるために多少の雨でも濡れないエリア、通行量が多く、キッチンカーといった持ち込み車両での営業もできるエリアなど4つに分かれています。「まずはイベントとして出店し、イメージをつかみたい」という方は必見のスペースです。
 

高架下にお店を出すメリット/デメリットは?

メリット

高架下に店舗を構える最大のメリットは、やはり“駅に近い”ことによるアクセスの良さ。帰宅前にふらっと立ち寄るような方をターゲットにした商品やメニューを考えてみるのも集客のヒントとなるでしょう。

また、近隣の店舗とイベントに取り組みやすいのも高架下ならではのメリット。ハロウィンやクリスマスなどの季節ごとのイベントはもちろん、特定のジャンルに特化した飲食メニューを取り扱ったイベントについても、エリア内の店舗全体で盛り上げることで大きな集客のチャンスにつながります。

実際に期間限定でオープンしていた秋葉原の高架下「TOKYO UMAI YOKOCHO(東京うまい横丁)」では7月に「餃子フェス」、8月に「肉フェス」を企画し、好評を博したように、ひとつのメニューを食べ比べできるのはお客様にとって大きな魅力です。
 

デメリット

高架下は多くの店舗が集まることから、独自性を持たないと埋もれてしまう可能性もあります。出店の際には、店舗のコンセプトや強みとなる料理のメニューをしっかりと準備しておきましょう。

また、高架下のイメージが変わったとはいえ、電車が通る場所であることは変わりません。電車の通過音や振動が気になってしまう時には、店内に素敵なBGMを流すのがおすすめ。騒音を和らげることができ、お店の空間演出にも役立ちます。
 

「暗い、怖い」イメージが一新。新たな個性を確立した高架下で出店を目指そう。

「駅から近い場所がいい」、「人通りの多い場所でお店を出したい」など……。出店する時には、さまざまな願いが出てくるもの。高架下は、そんな願いを叶えてくれる場所と言えるでしょう。

今回紹介した高架下以外にも素敵なスペースはたくさんあるので、きっとあなたのお店にぴったりな場所が見つかるはず。ぜひ、自分のお店のコンセプトとマッチした高架下を探してみてくださいね。

 


従来の有線放送に比べてコスパが高い店舗BGMアプリ モンスター・チャンネル
monstar.ch
著者情報
magazine 編集部

magazine 編集部

店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」が運営する店舗運営情報magazineの編集責任者。