YouTubeに代表されるような動画サイトやスマートフォンの普及により、以前に比べ手軽に動画を視聴することが可能になりました。また、近年では、「YouTuber(ユーチューバー)」という言葉が世間に定着するなど、動画コンテンツは個人から企業まで幅広く利用されており、私たちの生活に一気に浸透しています。
動画コンテンツのメリットは、ホームページや写真だけでは伝えきれない、店舗の魅力を最大限に伝えられること。商品や料理、店内などを立体的に伝えることため、静止画より分かりやすくお客様にアピールできることが魅力です。
しかし、「初心者に動画の作成は難しい」という先入観から、店舗紹介動画の制作に躊躇している方も多いはず。そこで今回は動画制作に苦手意識を持っている方でも簡単に作れる、店舗紹介動画の作り方をご紹介していきます。
YouTubeの利用率は70%近く。動画コンテンツが普及している理由
なぜ、動画コンテンツが急速に普及しているのでしょうか?その背景には、インターネットの普及に伴い通信回線が高速化し、動画をストレスなく視聴できる環境が整ったことや、動画サイトとそれを視聴するデバイスが一気に広がったことが挙げられます。
例えば、総務省が発表した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」では、調査対象である13歳から69歳までの男女1,500人のうち、68.7%の人がYouTubeを利用していると回答。
また、「平成29年版情報通信白書」によると、2016年の世帯におけるパソコンの保有率は73.0%、スマートフォンは71.8%、タブレット端末は34.4%となっており、幅広い世代が動画サイトに接触し、それを視聴するデバイスが広く普及していることがわかります。
動画の視聴が手軽にできるようになった今、映像コンテンツでお店の紹介をする店舗も増えてきているのが事実。
動画を使って店舗を紹介するメリットは、以下が挙げられます。
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・写真では見せられない動きが付けられる
・お金をかけずにお店の宣伝ができる
・より細かくリアルに商品等を紹介できる
写真でもお店の魅力を表現できますが、1枚の写真ではそのワンシーンしか伝えられません。しかし動画にすることで、実際に商品を使っているところや、料理を作っているシーンなども紹介できます。動きを付けて様々なシーンを見せることで、写真よりもリアルな魅力をお客様に伝えることができるのです。
また、最近は無料で動画を編集できるアプリや、YouTubeなど無料で動画をアップロードできるサービスが充実しています。CMを作成すると高い制作費がかかりますが、自分で動画を作成すれば無料ということもあり、広告費の削減にもなるのです。
初心者でもできる!店舗紹介動画の作り方とポイント
店舗紹介動画の作成は、スマホとアプリ、そしてYouTubeを使えば誰でも簡単にできます。しっかりお店の魅力を伝える動画にするにはいくつかポイントがありますので、作り方とともにご紹介していきましょう。
店舗紹介動画の作り方
店舗紹介動画の作り方は下記の通りです。
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1.動画のシナリオを考える。
2.スマホまたはカメラを使って撮影する。
3.アプリで効果音やテロップを入れる。
4.完成した動画をYouTubeにアップロードする。
動画を制作する際、“テロップ”は必須。なぜなら、店名や所在地はナレーションを入れたり、看板を見せたりするだけではお客様に伝わりにくいからです。見た人の頭にしっかりインプットさせられるよう、重要な情報はテロップで表示しましょう。
動画を無料で編集できるアプリもあるので、そちらを使用しながら、動画制作を進めていくのもいいでしょう。以下でおすすめのアプリを紹介しているので、参考にしてみてください。
お店の情報をテロップで入れるのを忘れずに!動画を作る時のポイント
店舗紹介動画を作る時のポイントは全部で3つあります。順番に説明していきましょう。
①必要な情報は必ず入れる
店舗紹介動画は、ただ店舗やお店のメニューを撮影すれば良いわけではありません。先ほどテロップは必須だとお伝えしましたが、「紹介動画」となるため店名や場所など必要な情報を忘れずに盛り込みましょう。
必要な情報は、主に以下のようなことです。
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・店名
・所在地
・営業時間
・連絡先
・お店のおすすめ料理(商品)
・外観と店内の映像
・店長やスタッフの紹介
特別なシーンを撮影しなくても、この情報さえ入っていれば店舗紹介動画として成り立ちます。
②「動き」を最大限に生かした動画にする
動きを最大限に生かすとは、例えば料理店なら作っているシーンを写す、商品なら実際に使っているシーンを写すなどです。
せっかく動画にしているのに、動いていないものばかり写すのはもったいないもの。動きをつけたシーンはひとつでも多い方が、見た人に印象を与えることができます。
③見る人のターゲットを絞る
動画は長すぎると最後まで見てもらうことが難しいと言われているため、2〜3分程度に収めるのがベスト。2〜3分は意外とあっという間なのですが、短い分、見る人のターゲットが定まっていないと、「結局このお店のウリは何?」と視聴者に疑問を残してしまいます。
それを防ぐために、どんな人に見て欲しいのか、ターゲットを絞って動画シナリオを作成しましょう。ママ層に来てもらいたいのか、カップルや夫婦の記念日に来て欲しいのかなど、ターゲットにしている客層は店舗によって違ってくるためです。
「あれもこれも伝えたい!」と思うばかり、統一感のない動画になってしまわないよう注意が必要です。
スマホでつくれる!便利な動画アプリをご紹介
▼ ・Magisto 動画エディター&ムービーメーカー
出典:App Store
テーマを決めて動画、BGMを設定するだけで動画を編集、加工できるアプリです。設定できるテーマの種類が豊富で、好きな音楽やアプリの中の曲をBGMとして使用することが可能。スマホで撮った動画でも、瞬時にプロが編集したような動画に変わるのも嬉しいところです。
▼ ・VivaVideo-動画編集&動画作成&動画加工
出典:App Store
初心者でも手軽に操作できる動画の編集機能とビデオカメラを搭載するなど、高度な機能が満載です。毎週定期的に素材が更新され、画像の種類がとても豊富なところも魅力。
店舗紹介動画の先行事例
続いて、すでに店舗紹介動画を導入している店舗の事例をご紹介します。動画を制作する際の参考にしてみてくださいね。
▼江戸懐石 若福
この動画では、はじめて来店する方でも迷わずに来られるように、付近の名所紹介を交えながら道順を丁寧に説明しているのが特徴です。また、店内の様子や座席の種類、名物料理を分かりやすく映像にまとめており、メニューの豊富さや店内の広さが一目瞭然で伝わる構成となっています。
▼焼き鳥 て乃じ
職人さんの手ほどきがアップで撮影されており、炭火の音を強調することで臨場感が伝わってくる動画。串焼きメニューだけでなく、料理に合うお酒の紹介もされ、思わず「行ってみたい!」と思わせるカメラワークも魅力です。英語での説明も書かれており、インバウンド観光客にも優しい作りとなっています。
▼Google translate restaurant
18人のシェフが世界中の食事を提供するポップアップレストランの動画。Google翻訳アプリをメニューに採用し、コンセプトを全面に打ち出した内容となっています。お店の想いがはっきりと表現され、エモーショナルな動画となっています。
動画でお店の魅力を最大限に伝えよう
動画は静止画では伝えきれない店舗の魅力を最大限に伝えられるもの。さまざまな人に親しまれている動画を、店舗の集客に使わない手はありません。
今回ご紹介したように、動画制作は初心者でも簡単にできるため、苦手意識がある人でも着手しやすいことも魅力のひとつ。ひとりでも多くのお客様に店舗のことを知ってもらうために、ぜひあなたも店舗紹介動画を作成してみてはいかがでしょうか。