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お店の売上を伸ばすためには、たくさんのお客様に来店してもらう必要があります。そのためにも、街行く人にお店に来店してもらえるような工夫をしたいところです。そこでキーとなるのは「このお店、なんとなく良いなあ」と思ってもらえること。

「なんとなく良いお店」という印象は、最初の2秒で決まると言われています。というわけで今回は、そのような印象をお客様に思ってもらえるコンセプトの作り方を紹介します。

 


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なんとなく雰囲気が良いコンセプトをつくる7つのポイント

﨑元則也・著『繁盛店をつくる立地選び』によれば、「なんとなく良いお店」と思ってもらえるコンセプトをつくるには、以下の7つのポイントを踏まえると良いそうです。

①理想のお客様像は何か?

まずは「こんなお客様に来て欲しい」という、理想のお客様像を明らかにします。性別や年齢だけではなく、「どういった理由で来店されるのか」「どういうモノ(サービス)を求めているのか」などまで掘り下げて言語化しましょう。

②理想のお客様がいるエリアはどこか?

次に、①のお客様がいるエリアについて明らかにします。「繁華街」なのか「閑静な住宅街」なのか、もしくは「幹線道路沿い」なのか「路地裏」なのかなど、理想のお客様がいるエリアを明確にします。

③理想のお客様のライフスタイルは何か?

理想のお客様のライフスタイルも明確にしましょう。お客様が早起きなのか夜更かししがちなのか、平日に来店されるのか休日に多く来店されるのかなど、①や②のお客様をさらに深掘りしていきます。

④ライフスタイルに合わせたお店のコンセプトは何か?

③のライフスタイルをもとに、お店のコンセプトを決めます。コンセプトがブレないよう、お客様のペルソナ(具体的なユーザー像)を想像しながら作っていきましょう。

⑤お店のコンセプトに合わせたデザインイメージは何か?

④で作ったコンセプトをもとに、デザインイメージを明らかにします。デザインに自信がない場合は、デザイナーなどの専門家に依頼してみましょう。

⑥お店のコンセプトに合わせたレイアウト、看板、ロゴは?

④で作ったコンセプトに合ったレイアウトや看板、ロゴを作っていきます。看板やロゴなどはお店の「顔」となるものなので、自分のお店に見合うものを作っていきましょう。こちらもできればプロにお願いしたいところです。

⑦お店のコンセプトに合わせたメニュー、服装、BGMなどは?

④で作ったコンセプトを軸に、メニュー、服装、BGMに統一感をもたせましょう。特にBGMはお店の雰囲気を決める重要な要素です。モンスター・チャンネルなど店舗用BGMサービスを比較検討してみましょう。

これら7つのポイントを踏まえると、的確なコンセプトを作れます。まずはこれらを押さえておきたいものです。

さらに、ここからは「なんとなく雰囲気が良い」を決める要因について見ていきます。

なんとなく良い雰囲気を決める3つの要因

﨑元則也・著『繁盛店をつくる立地選び』によれば、「なんとなく雰囲気がいい」を決める要因は「内装」「外装」「ソフト」の3つだそうです。

①内装

内装には「素材」のほか、「色」「照明」なども関係してきます。例えば、コンセプトがシンプルで柔らかい感じであれば、素材を木にして色はベージュにする、という選択肢が見えてくるでしょう。照明に関しても、直接照明と間接照明があり、さらに間接照明には、光を壁に当てる「コーニス照明」、光を天井に当てる「コーブ照明」、天井と壁の両方を照らす「バランス照明」があります(参考記事「間接照明デザインとテクニック _ コーブ照明・コーニス照明の特徴 」より)。これらの照明を駆使しながら、お店の雰囲気を作っていきましょう。

②外装

外装にも「素材」「色」「照明」などが関係してきます。一口に外装と言っても、素材にはガラスやプラスチック、木など様々なものがありますので、比較検討してみたいものです。また「看板」なども工夫しましょう。「①お店の業態がわかる看板なのか」「②その看板は見える場所にあるか」「③お店までリードできる看板か」などに注意して看板を設置してください。特に③については、通りに面した店舗はもちろんのこと、路地裏にある店舗の場合は「誘導するための立て看板を設置する」などの対策が必要です。

③ソフト

ソフトとは「広告」と「店内」の2つに分かれます。前者はロゴやホームページ、チラシなどを指し、後者は家具やBGM、サービスなどを指します。特にサービスについては、「いらっしゃいませ」の言い方一つをとってもコンセプトによって異なります。

たとえばお客さまが店内に入ってきたとき、高級店であれば、「いらっしゃいませ」と静かなトーンで語りかけるでしょうし、居酒屋など庶民的で明るい雰囲気を演出したいなら、「いらっしゃい!」と大声で呼びかけるほうが、イメージバランスが一致します。

﨑元則也『繁盛店をつくる立地選び』(p.96)

あなたのお店のコンセプトに合わせたサービスの仕方を検討してください。自分以外に店舗スタッフがいる場合は、接客の仕方の共有も忘れないようにします。

なんとなくお店に入ってしまう雰囲気をつくる「ファサード」

通行人がなんとなく自店舗に入ってくれるようにするには、ファサードの印象にもこだわりましょう。

①ファサードとは

ファサードとは、「建物の正面のこと」(『大辞林』より)。お客様に「なんとなく良い店」と思ってもらえるきっかけとなるものなので、特にこだわりを持ってつくりましょう。

②集客につながるファサードの特徴

集客力のあるファサードとはどのようなものなのでしょうか? 『EATAS』によれば、集客力のあるファサードには「アイキャッチ効果」があると言います。アイキャッチとは、見る人の興味を惹きつけ、コンテンツ内に誘導する目的で用いられる画像やイメージ、動画などを指し、デザインやビジュアルによってお客様に訴求します。人気店は店頭ディスプレイなどにこだわりがあり、そのようなアイキャッチによって集客に成功しているのです。もちろん、周囲の店舗などのデザインとの調和も大事になってくるため、自店舗だけ浮かないようデザインや色みにはくれぐれも注意しましょう。

店内の様子が見えるようにすると、お客様に入ってもらえる確率は高くなります。遠くから見てもお店がわかるよう、お店の外にライトを置きましょう。ポイントとしては、明るさの強弱を付けることです。照明の色の種類には「昼光色」「昼白色」「白色」「温白色」「電球色」の5つがあります(「電球屋.JP」より)。昼白色はコンビニエンスストアやドラックストアなどで使われる白っぽい色で、昼白色は比較的広いお店で使われるやや白っぽい色です。白色はオフィスなどでも用いられています。温白色と電球色は高級店で使われており、特に電球色は新幹線のグリーン車に用いられていて、リラックスできる環境を演出しています。

このように、照明の種類を変えることで、お客様を照明からもてなしているのです。ちなみに蛍光灯の向きというのも重要で、コンビニエンスストアなどの蛍光灯は、正面から見て自動ドアと平行に配置されています。こうすることで店内が明るく見え、外を歩いている人をより集客しやすいという戦略が取られているのです。

コンセプトの作り方を押さえてたくさん集客しよう!

今回は「なんとなく良いお店」と思ってもらえるコンセプトの作り方を見てきました。上記の要領でコンセプトをしっかりと作り、内装やファサードにこだわりながら、お客様をたくさん集客してください。

■参考文献
﨑元則也『繁盛店をつくる立地選び』(日本実業出版社)

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店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」が運営する店舗運営情報magazineの編集責任者。