仕事中にBGMをかけると作業効率が下がるのでは、と考える方もいるでしょう。しかしオフィスへのBGMの導入は、集中しやすい環境づくりやストレスの軽減、モチベーションの向上など、生産性の向上に関わる効果が期待できます。このことから多くの企業がBGMを導入しています。
しかし、楽曲の選び方によっては作業効率を下げてしまう場合もあるため注意が必要です。今回は、BGMを仕事で上手く活用するための導入例を、メリットや注意点と併せてご紹介します。
仕事にBGMを導入することで得られるメリットとは
仕事中のBGMには、生産性や集中力の向上に加え、従業員同士のコミュニケーションの促進など、さまざまな効果が期待できます。以下ではBGMが仕事にもたらすメリットを、心理的な効果と共にご紹介します。
BGMが仕事にもたらす3つのメリット
BGMで仕事の効率が上がる理由として、3つの心理的な効果があることが挙げられます。それが以下で詳しく紹介する「マスキング効果」「感情誘導効果」「行動誘導効果」です。
雑談や会話を忘れて集中できる「マスキング効果」
マスキング効果とは同じ周波数の音が重なることで、片方の音がもう一方の音でかき消されて、聴こえにくくなる現象のことです。
仕事でBGMを活用すると、このマスキング効果が発揮され、職場の不快に感じる雑音・タイピング音・クリック音・独り言などが聴こえにくくなります。そのため、従業員がストレスを感じることなく業務に集中できる環境をつくることができます。
従業員のモチベーションを高める「感情誘導効果」
感情誘導効果とは、音楽が人の意識や感情に与える影響のことを指します。
病院の待合室などの緊張しがちな空間で、クラシックやヒーリングミュージックを流すと心が落ち着くように、オフィスでもタイピング音だけが響いていると緊張感から息苦しさを感じるかもしれませんが、BGMを流すことで雰囲気を和やかにすることができます。
BGＭは従業員同士のコミュニケーションを円滑にするとともに、従業員のメンタルヘルス対策にも良い効果が期待できるのです。
自然に作業効率が高まる「行動誘導効果」
行動誘導効果とは、音楽が聴いている人の行動に与える影響のことを指します。
仕事中にアップテンポな曲を流すと、BGMと同調するように自然に作業スピードが上がることが期待されます。仕事の状況に応じて必要な音楽をかければ、業務にメリハリを作り、高い集中力を保って仕事へ取り組めるでしょう。忙しい時間帯にはテンポの早い曲を流すことで、従業員の気持ちを切り替え、作業効率のアップを図りましょう。
仕事にBGMを導入する際に注意するべきこと
適切にBGMを活用すれば、仕事にも良い効果を期待できますが、選曲を誤ればむしろ作業効率を落としてしまうこともあります。例えば、流れるBGMの音量が大き過ぎる場合には、従業員の集中を乱してしまいます。しかし、音量が小さ過ぎても本来の良い効果まで失われてしまうため、適切な音量調整が必要です。また、誰もが知っている有名な楽曲や流行のポップスなども、業務よりBGMに注意が向いてしまう恐れがあるため、おススメできません。不適切なBGMの使い方に注意しつつ、BGMの効果を最大限に活用しましょう。
参考：オフィス環境における積極的環境効果とその実験調査についての研究
職場にBGMを導入した場合の1日
以下では、累計50,000店舗以上に選ばれている店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」から、BGMを活用した1日の流れを、時間帯ごとのおすすめチャンネルとともにご紹介します。
8:30出社 ボサノバ
出社時におススメなのが「ボサノバ」チャンネルです。おしゃれなギター奏法と心地よいリズムが特徴のボサノバは、爽やかで開放感のある空間を演出します。
出社後すぐにこのBGMを聴くことで、感情誘導効果により従業員が明るく前向きな気持ちになり、仕事に対するモチベーションがアップすることが期待できます。
9:00 始業 ピアノヒーリング
始業におススメなBGMは「ピアノヒーリング」チャンネルです。優しく奏でられるピアノ楽曲がリラックスできる雰囲気をつくり出すため、朝の忙しない中でも落ち着いて業務に取り組むことができます。
特に月曜日の朝は、仕事が立て込みミスが多くなる時間帯です。ピアノヒーリングチャンネルを利用すれば、緊張感がほぐれ、気持ちに余裕を持って業務に取り組むことができるでしょう。
12:00 お昼休憩 ランチタイムジャズ
お昼の休憩時間におススメのBGMは「ランチタイムジャズ」チャンネルです。軽快なジャズを中心に集めたチャンネルが、爽快で心地よいテンポで食事や会話が華やぐ空間を演出します。業務時の疲れを癒しながら、職場の仲間と心安らぐひとときを過ごすことができるでしょう。
16:30 予定業務終了 ジャズ (スローテンポ – ミドルテンポ)
終業時間近くにおススメのBGMは「ジャズ (スローテンポ-ミドルテンポ)」チャンネルです。穏やかで上品な空間を醸し出すジャズがセレクトされています。
退社1時間前に流すBGMを固定し、仕事にメリハリを持たせることで、モチベーションの持続が期待できます。
17:30 退社 アーバンラウンジ
退社の時間帯におススメのBGMが「アーバンラウンジ」チャンネルです。シーンの最先端を行く、良質なブラックミュージック中心のセレクトで、洗練されたグルーヴが上質な空間を演出します。
出社してからのBGMとは異なる楽曲を選曲することで、このBGMは退社時間という認識を浸透させ、従業員のワークライフバランスを守ることができます。
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