人手不足の救世主?飲食店における外国人雇用の現状と受け入れの際の心構え

アルバイトやパート、社員の募集をしてもなかなか人が集まらない…。採用してもすぐに辞めてしまう…。

近年、小売業や外食産業を中心に人手不足が深刻化しています。そんな中、慢性的な飲食店スタッフの人手不足を解消するために、注目されつつあるのが外国人労働者の雇用。

言語や文化の壁がある、外国人労働者を雇用するうえでのメリットやデメリット、心得にはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、そんな外国人スタッフを採用する際のイロハについて、解説していきます。

外国人労働者の採用が増加中!背景にあるのは少子高齢化

飲食店における外国人スタッフの採用は増加傾向にあるといわれています。飲食店リサーチが過去におこなったアンケートによると、約5割の飲食店が外国人スタッフの採用経験があると回答。他業界でも外国人採用が進んでいるといわれる中、飲食業界においても外国人スタッフの採用は定着化しつつあるよう。その背景には、下記の点があげられます。

外国人労働者は4年連続で増加している

一般職業紹介状況について」(平成29年度4月分)によると、外国人労働者は4年連続で増加しています。平成29年以降も増加を続けていることから、飲食店だけでなく多くの企業が積極的に外国人労働者を雇用しているということがわかります。

とはいえ、日本に住んでいるからといって、すべての外国人が日本語を流暢に話せるというわけではありません。雇う人によっては、言葉を理解してもらうことからスタートしなければならない場合もあるでしょう。それにも関わらず外国人労働者を雇用するのはなぜなのでしょうか?

少子高齢化という日本の問題も

その背景には日本の「少子高齢化」が強く影響しています。若い労働者が多くいれば、スタッフが高齢になっても技術や知識を継いでもらえば問題ありません。

しかし、少子高齢化により多くの業界でも若いスタッフが減り、技術を伝えることはおろか、日本人スタッフだけでは足りないといった状況におちいっています。一方で近年では、日本に訪れる外国人労働者や留学生が増えているといわれています。

そういった状況が後押していることもあり、「日本人の労働人口減少による人手不足を解消するために、外国人スタッフを雇用している」というのが現状となっています。

既存スタッフにも良い影響が。外国人スタッフを採用するメリットとデメリット

「じゃあウチでも外国人スタッフをさっそく雇用しよう!」

と一歩を踏み出す前に、外国人スタッフを雇用するメリットとデメリットを知っておくのは大切です。

お店の雰囲気によっては日本人スタッフの方が適していることもあるので、雇用に踏み切る前に一度立ち止まって考えてみましょう。

外国人スタッフを採用するメリット

    ・就労意欲が高い
    ・海外からの観光客の対応が可能になる
    ・異文化交流で既存スタッフの刺激になる
    ・助成金が支給される

外国人スタッフを採用するメリットは、上記のようなことがあげられます。

外国人労働者の雇用が増加しているとはいえ、その枠はまだまだ狭いもの。外国人の方にとっては「雇ってくれる場所」は貴重なため、それだけ就労意欲が高いのです。

本人にとって環境が合っていれば、一生懸命に業務をこなしてくれるのはもちろんのこと、無断で休んだり、すぐに辞めてしまうといったりすることも少ないでしょう。

また、海外のお客様が来店された時に対応が可能といったメリットもあるので、観光地にお店がある場合にもむいています。

そのほか、日常生活の中で外国人と触れ合う機会がない人にとっては、職場で異文化交流が可能に。日本人のみ環境の中では得られない感動や刺激を味わえるので、既存スタッフの労働意欲向上にも繋がります。

さらには、外国人を雇用すれば、「中小企業緊急雇用安定助成金」「雇用調整助成金(大企業)」など助成金がはいることも。くわしくは厚生労働省のホームページを確認してみましょう。

※厚生労働省のホームページより
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other34/dl/01.pdf

採用手続きが難しい?外国人スタッフを採用する際の注意点

    ・採用手続きがわからない
    ・カルチャーショックを受けたりなど、環境への順応が難しい

外国人スタッフを採用する注意点は、上記のふたつ。

外国人スタッフを採用する時は、日本人スタッフの雇用のときにはない手続きが必要です。たとえば、就労ビザの確認やハローワークへの必要書類の提出などがあります。

大手企業であればマニュアルなどがあるかも知れませんが、個人経営の場合は採用手続きの勉強からスタートしなければいけません。

また、働く意欲はあっても、カルチャーショックや日本の文化への順応が難しいこともあります。指導に時間がかかったり、それが理由で退職という選択をする外国人スタッフもいることは事前に覚えておきましょう。

外国人スタッフ受け入れに必要な心構えとコミュニケーションのポイント

外国人スタッフを雇用することに決めたら、次は必要な心構えとコミュニケーションのポイントを知っておきましょう。

これはできるだけ早く即戦力になってもらうために大切なこと。ポイントを押さえて外国人スタッフと上手く付き合っていきましょう。

外国人スタッフ受け入れに必要な心構え

外国人スタッフ受け入れに必要な心構えは、以下のふたつ。

    ・文化や価値観の違いに配慮する
    ・受け入れ態勢を整えておく

生まれた国が違うため、文化や価値観が違うのは当たり前。お店の既存スタッフがそれを受け入れ、配慮する心を持つようにしましょう。

また、受け入れ態勢も十分整えておく必要があります。せっかく雇用しても既存スタッフがバタバタしていてしっかりと対応してあげられなければ、外国人スタッフも心細さを感じてしまうもの。

日本人スタッフが新しく入ってきたとき以上に気にかけるようにすると、上手くいく可能性が高まります。とくに日本語を流暢に話せない人を雇用する場合は、翻訳アプリや辞書を用意しておくとコミュニケーションをとるうえで役立つでしょう。

外国人スタッフとのコミュニケーションのポイント

外国人スタッフとのコミュニケーションのポイントは、以下。

    ・指摘は遠慮せずはっきりと
    ・積極的なコミュニケーションを取る

日本語に慣れていない人だと、遠回しな表現では伝わらないこともあります。ミスの繰り返しを防ぐため、素早く仕事を覚えてもらうためにも、指摘ははっきりと伝えましょう。

また、外国人スタッフにとっては、母国以外の国で働くことは不安なもの。仕事以外の話を一切しないような環境だと、どうしても疎外感やさみしさを感じてしまいます。私語が多いのは避けるべきですが、コミュニケーションの一環としてプライベートなこともさりげなく聞いてみるなど、積極的に話しかける姿勢が大切です。

外国人スタッフと一緒にお店を育てよう

外国人には日本人にはない考え方や魅力があり、思わぬアイディアをくれたり、異文化と接することにより、お店の成長に繋がることもあります。

外国人スタッフを人材不足の穴埋めとして考えるだけでなく、「お店と一緒に育てる」という意識を持つのがポイント。激化する顧客争いを勝ち抜くヒントは、外国人スタッフに隠れているかも知れません。
 

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