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飲食店には欠かせないお酒。しかし、ワインは専門知識が無いし、良し悪しが正直わからないから置いていない……という方も多いのではないでしょうか?

そんな方にこそおすすめしたいのが、ワインの新しいジャンルである「ビオワイン」。人工的な農薬を使わずに作られるこのワインは、健康志向が高まり、食の安全が注目されている現在、ヨーロッパ各国を中心に世界中でブームが花開いています。

今回は、そんな大注目のビオワインを紹介します。

 


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注目されている今だからこそ知っておきたい、生産者のこだわりが見えるビオワインについて。

「どんなワインを仕入れるべきなのかわからない」、「ワインの知識がないから、提供することができない」……。多くの人がそんなイメージを抱く背景には、従来のワインの世界で決められていた“格付け”のルールがあります。

例えば、一般的にワインはシャトー(ワインをつくる生産者のこと)や地区によって、第1級〜第5級の格付けがされており、そのランクによって品質や値段が決められています。

ビオワインの生産者はそうした従来のルールを嫌い、これまでの固定観念を捨てた自由な製法で、それぞれが自分で美味しいと思うワインを作るようになりました。

また、これまでのワインは、ぶどうの種類によって〇〇のような香り、とある程度決まった表現をされることが多くありました。

しかし、こだわりの製造方法で作られるビオワインは、そうした基準に当てはまらないワインになることも多々あります。そのため、知識や先入観が全くなくても、「そのワインが好きか/嫌いか」という、シンプルな観点で楽しむことができるのです。

 

ビオロジック?ビオディナミ?ビオワインの製造方法。

あらためて、「ビオワイン」とは、農薬や化学物質といった人工的なものを使わず、自然に逆らわない方法で作られるワインです。

はっきりと「ビオワインか/ビオワインでないか」を区別する明確な規定がないため、作り手によって製造方法はさまざまですが、大きくは「ビオロジック製法」、「ビオディナミ製法」に分けられます。

お店で提供するお酒に関する知識は、お客様との会話のきっかけにもなります。ぜひ知っておきましょう。

 

・ビオロジック製法

除草剤・殺虫剤といった農薬や化学肥料を使わずに、ぶどうを生産する“ビオロジック製法”。害虫予防には、ボルドー液、BT剤といった自然のもので作られた農薬の使用のみが許可されています。

また、自然のままでワインをつくることを大切にしているため、遺伝子組み換え種子も使われていません。

そういった方法をぶどうの植え付け前最低2年間、はじめての収穫前に3年間以上の期間に渡って行ってはじめて、「ビオロジック製法」が認められます。

 

・ビオディナミ製法

上記のビオロジック製法から、さらに踏み込んだ“ビオディナミ製法”。哲学者のルドルフ・シュタイナーの考え方をもとにした栽培方法のひとつです。

ビオディナミ製法では、月や星座の動き、潮の満ち引きに合わせて、種まきから収穫までの時期を考えたり、牛の角や水晶の粉で作った調剤を使いながら、ぶどうを育てます。

少々、スピリチュアルな考え方と感じるかもしれませんが、自然が本来持っている力を引き出そうとしてきた、先人たちの知恵とも言えます。現在では、化学的に効果があると証明されているものも多く、取り入れる農家も多くなってきているそうです。

 

オーガニック認定マークの意味を知って、ワイン選びの指針にしよう

実は、ビオワインという言葉が使われているのは日本のみ。その他の国では、「ヴァンナチュール」、「ナチュラルワイン」、「オーガニックワイン」と呼ばれていますが、それぞれの違いについて、明確な定義が決められているわけではありません。

そんな中、特に無農薬などにこだわって作ったワインには、厳格な基準をクリアした証として、いろいろな認定マークがついています。ワインを選ぶ際のひとつの基準になるので、マークの意味を知っておきましょう。

 

・DEMETER(デメエール)


ドイツのオーガニック認証機関「DEMETER」。創設者はビオディナミ製法の理念を作り上げた哲学者、ルドルフ・シュタイナーです。ビオディナミという名前を使えるのは、この機関で認められた商品のみに限られています。

現在では、50カ国8000以上の農家が会員になっており、ワインも2000以上の商品がリストに掲載されています。

公式HP

 

・ECOCERT(エコサート)


フランスに本部を置く、世界最大規模の認証機関です。80カ国以上で認証を行なっており、商品の認証件数は45,000件にも及びます。

チェックの対象は、ぶどうの品質や使用している肥料の種類だけではなく、畑の土壌検査やワインの保管場所にも含まれるそうです。

公式HP

 

・EU有機認証


第三者の認証機関が、EUの有機農業規則に従っているかを証明するマークです。EU国内で、商品名にオーガニックとつけるには、規則の条件をクリアし、この機関で認証してもらう必要があります。

公式HP

 

おいしいビオワインを仕入れるには、良いインポーターに出会うこと

では、おいしいビオワインを仕入れるにはどうすればいいのでしょうか?

おいしいビオワインを探すため、何十本、何百本と試し飲みしようとするとコストも時間もかかってしまうため、なかなか容易ではありません。

そんな時、飲食店経営者にとって頼もしい存在なのが、ワインの輸入業者である“インポーター”です。

信頼できるインポーターは、おいしいワインを日本に届けようと、良い生産者を探し、ワインを自分の目や舌で確かめ、輸入するまでの品質管理に徹底的にこだわります。

つまり、良いインポーターに出会えれば、おいしいワインに出会える、と言っても過言ではありません。

日本国内でよく知られているのが、以下のインポーターです。インポーターの情報は、ワインの裏ラベルに記載されています。生産国やぶどうの収穫年だけでなく、インポーターもチェックしてみましょう。

 

・ラシーヌ

優れた作り手を探し出し、自分の舌で味わい、納得したものだけを買い付けるインポーター。また、品質管理に徹底的にこだわる姿勢でも有名です。

ワインを提供している飲食店の間では知る人ぞ知る会社で、ラシーヌのワインなら、と購入する飲食店やワインショップも多いそうです。

公式HP

 

・ヴァンクゥール

自然派のワインに特化したインポーター「ヴァンクゥール」。

会社のHPには、生産者の写真や詳細情報、ビデオレターが丁寧に掲載されており、「生産者の声を届ける!」という意気込みが感じられます。

公式HP

 

・ヴィナイオータ

こちらも、自然派ワイン専門のインポーター。作り手の思いや哲学も伝えていきたい、とさまざまなビオワインを輸入していますが、ワインだけでなく、生ハムやパスタの輸入も行なっています。

また、インポーター業に合わせて、da Dadaという直営のワインバーも運営しているそうです。

公式HP

 

お客様を喜ばせるには、何よりも自分が楽しむこと

これまでの常識にとらわれず自由に作られているのが、ビオワインの面白いところ。ワインの専門知識も大切ですが、実際に自分でも飲んでみて、美味しいと思ったワインを見つけて提供するのもワインとお客様をつなぐきっかけ作りになります。

今回ご紹介したように、認証マークやインポーターから探すも良し、ラベルのデザインから選ぶのも良し。ぜひビオワインを取り入れて、新しいお客様を獲得していきましょう!

 


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店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」が運営する店舗運営情報magazineの編集責任者。