プレオープンの意味とは? 実施のポイントや招待状について徹底解説!

本番前の実践練習として取り入れられるプレオープン。開店準備に追われていると、「特にやらなくてもいいのでは?」と思うかもしれません。

とはいえ、たとえスタッフに飲食店経験者がいたとしても、飲食店開業の“ぶっつけ本番”はとても危険です。慣れない厨房やホールの間取りに戸惑ったあまり、思わぬミスをしてしまう可能性もあります。

この記事では、プレオープンを行うメリットをはじめ、実際にプレオープンを行う際の注意点をお伝えします。何事も、備えあれば憂いなし。本開店に備え、万全な下準備を行っていきましょう!

プレオープンとは?“実践練習”で得られる3つのメリット

あらためて、「プレオープン」とは、新規で開店する際やリニューアルアープンを行う前に、数日間〜2週間程度試験的に営業することを指します。

キッチンとホールの連携や、スタッフ同士のコミュニケーションが重要である飲食店では、全体の流れをつかむためにプレオープンを行うケースが多いようです。

では、実際にどんなメリットがあるのでしょうか?

オペレーションの実践練習になる

プレオープンは、いわば“実践練習”。

お客様が来店した際の案内や注文の取り方、キッチンへの共有方法や調理体制、会計時の確認……。スタッフ間でどのように連携を取り、注文をさばいていくかは、実際に動いてみなければ分からないもの。

プレオープン期間中に何度か実践することで、全体を把握し、オペレーションの流れもスムーズになってくるでしょう。

本開店の前に、反省点を見つけることができる

「キッチンとホールの連携がうまく取れず、何十分もお待たせしてしまった」「実際にお客様をお通しすると、店内の動線が悪かった」

本番と同じようにお客様を通して営業すると、想定とは違った部分が見えてきます。

今や、SNSや口コミサイトに簡単にお店の評価を書き込めてしまう時代。もし、お客様に何かご迷惑をかけ、悪い口コミを書き込まれてしまえば、集客できなくなることも考えられます。

そうした口コミを避けるためにも、プレオープン初日は、遠慮なく欠点や問題点を伝えてくれる友人や、知り合いのみの招待としておきましょう。寄せられた反省点をすぐに反映させることで、次の日からの運営に余裕を持たせることができます。

また、プレオープンを実施する際には、アンケートを準備しておくのがおすすめ。お客様の満足度や不満の声を聞くことができ、より良いお店にすることができるでしょう。気持ちよくお食事をしてもらうためにも、プレオープン期間内で不安要素を払拭しておくことが不可欠です。

集客効果が期待できる

プレオープンの実施は、集客につながることも考えられます。

そもそも、多くの人にとって、新規開店する飲食店は「新しくできたお店だけど、本当に美味しいのかな?」といったように、来店へのハードルが高い傾向にあります。ここで「プレオープン価格」として通常よりリーズナブルな価格設定でメニューを提供すれば、「試しに入ってみようかな」と来店の動機になるかもしれません。

その反面、もしも想定よりも多くのお客様が来店すれば、対応にミスが生じたり、お待たせしてしまうこともあるでしょう。それをきっかけにネガティブな印象を持ったお客様が悪い評判を広げてしまう事態もありえます。改善が間に合わない場合は、プレオープン期間の営業時間を短くするのもひとつの方法です。

プレオープンとレセプションの違い

プレオープンとともに、店舗の開店前に行われることも多い「レセプション」。「招待」や「歓迎」といった意味の通り、「レセプション」には関係者やお世話になった方、メディア関係者を招いて開催することを指しています。

プレオープンは試験的とはいえ、実際に店舗を運営するもの。不特定多数の方がお客様として来店しますが、レセプションはあくまでも一部の人だけをお招きする形式です。

ここで注意すべきなのは、「レセプションにたくさんの人を呼んで、華々しくアピールしたい」とよくばること。オペレーションが完璧でない状態で大人数の対応をするのは大きなリスクがあるほか、本当にお招きすべき方がお越しになれない状況を生み出します。そうならないためにも、早い段階から招待する方のリストを作るのがおすすめです。

また、招待を目的としているレセプションは、無料での実施が一般的です。無事に店舗運営をスタートできる段階までサポートいただいた方々へのおもてなしの場でもあるため、お代をいただくのは避けましょう。そして招待したお客様がお帰りの際には、割引クーポンやノベルティをお渡しすると良い印象を与えられます。

実施前からプレオープン・レセプション本番までの流れ

いよいよ開店数週間前! そろそろプレオープン・レセプションを開催しなければなりません。

「実施するには、何から手をつけたらいいんだっけ?」という方は、こちらで流れの確認を行いましょう。

1.実施日を決める

プレオープン・レセプションの日程は、本開店の数日前〜1週間前あたりに設定しましょう。期間中の反省点を、実際のオペレーションに落とし込むためにも、開店日から数日開けて実施するのがおすすめです。

2.招待する人を決める

プレオープン・レセプションに招待するお客様は「友人や知り合い」「メディア関係者」などが想定されています。

「メディア関係者には、どうやって取り上げてもらえばいいの?」という方は、メディアの問い合わせフォームや電話でプレオープンの内容を伝えておきましょう。メディアの運営元に営業を行うことで、取材をしてくれる可能性が高くなります。

3.当日のメニューやイベント内容を考える

お店の看板商品や少しオシャレに飾ったドリンクなど、プレオープン・レセプションを盛り上げるメニューを考えておきます。

4.お呼びする方に招待状を送る

開催日時や場所、実施内容が決まれば、さっそく招待状を手配しましょう。

メールなどで簡単に連絡を取れてしまう時代だからこそ、住所がわかる方には紙面での招待状をお送りすると、ていねいな印象を与えることができます。

また、期間に余裕があるなら、「友人や知り合い」、「メディア関係者」をお呼びしたレセプションの後、「一般のお客様」を対象としたプレオープンを行えば、店舗運営に慣れつつ対応することができます。

5.当日のオペレーションをスタッフ内で練習する

プレオープン当日にスムーズな対応ができるよう、オペレーションを決めていきます。

スタッフ内でお客様役とスタッフ役に分かれ、何度かロールプレイングを行うのもいいでしょう。

また、プレオープン実施後は、必ず振り返りを行うこと。問題点をそのままにしておいては、プレオープンを開いた意味がありません。

期間中は毎日振り返りの時間を設け、どうすれば改善できるのかを考え、次の日にいかしていきましょう。

6.本番当日は通常営業通りに行う

プレオープン・レセプションは自分たちでは気づきにくいミスを洗い出し、より高いオペレーションの実現につなげる最後のチャンスでもあります。課題を見つけるためにも、通常通りのオペレーションを行うよう気をつけましょう。

7.アンケートをとる

店内の雰囲気やメニューの味、接客などをはじめ、プレオープンやレセプションにお越しいただいたお客様にはアンケートで率直な意見を求めるようにするのがおすすめです。ときには厳しい意見もあるかもしれませんが、より良い店舗づくりには欠かせないもの。真摯に受け止め、お客様に最高のおもてなしを提供できるよう努めましょう。

また、アンケートの回答は5段階評価で各項目をお客様が採点できるようにするなど、記入のお手間を省ける形式にします。自由回答欄もあると具体的な意見を記載いただけますが、回答に時間がかかるのはお客様にとっても大きな負担。自由回答欄は質問内容に応じて適宜設けておくのが最適です。

招待状の書き方は?

レセプション開催時、お客様に送る招待状には、開店のお知らせだけでなく、支えてくれたことに対する感謝の気持ちをしっかりと記しましょう。そのうえでお店の情報も不備のないようにすれば、プレオープンはもちろんその後の来店にもつながりやすくなります。

では、実際に文例を見てみましょう。

レストラン「○○○○○」オープンのお知らせ

<<<<<季節のご挨拶>>>>>

拝啓 〇〇の候 皆様には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

平素は格別のお引き立てを賜り 深く感謝申し上げます。

<<<<<新規開店のお知らせと感謝の言葉>>>>>

さて、このたびかねてから準備してきましたレストラン「○○○○○」を△△駅近くにオープンすることとなりました。これも一重に、多くの皆様のご支援、ご指導があってのことと篤く御礼いたします。

<<<<<お店の紹介やポイント>>>>>

店内はお客様に素敵な時間を過ごしていただけるよう、インテリアや空間づくりに注力をしております。またこだわりの国産食材をもとに、創意工夫にあふれたオリジナルメニューも多数取り揃えました。

<<<<<レセプションパーティーの詳細>>>>>

つきましては 開店に先立ちまして日頃お引き立てを賜っております皆様方に店内の披露を兼ねまして、レセプションパーティーを開催いたします。ご多用中誠に恐縮ではございますが ご来店賜りますようお願い申し上げます。

日時:●月×日(日)18:00

場所:当店(レストラン「○○○○○」)

住所・連絡先・▲▲区××町▲-x-◯ TEL:▲▲▲▲-◯◯◯◯-xxxx

令和×年×月吉日

レストラン「○○○○○」店主 ××

敬具

店舗の住所や地図をわかりやすく画像で記載すると、お客様も迷うことなくお越しいただけます。

どこに注意すれば良い?プレオープンの際に確認すべきチェックリスト


目の前のことに忙殺され、確認すべきところに気を配れていなければ意味がありません。

実際にプレオープンをする際は、どんなことに気を配るべきなのでしょうか?以下のリストを参考に、店内チェックを行なってみてください。

・混み合っていても、短い時間で料理やドリンクは提供できているか(ドリンクは5分以内、料理は15分以内)
・店内の動線は適切か
・スタッフの言葉遣いや接客態度はどうか
・厨房機器類の動作確認
・仕入れや下準備の量は適切か
・キッチンとホールの連携は取れているか
・バッシングのチェック
・清掃や後片付けの所要時間の確認

プレオープンで、お客様に愛されるお店づくりを

「料理を作るのに想定以上に時間がかかった」、「オーダーやレジでミスがあった」、「配膳がスムーズにいかなかった」といったことはよくある失敗です。

ただ、プレオープンで大切なのは、そうした反省点をどれだけ見つけ、改善にいかしていくか。反省点が見つかれば見つかるほど、より良いお店へと変身させることができます。ぜひ、多くのお客様から愛されるお店を目指していきましょう。