「Z世代」の特徴と価値観とは?実店舗が求められる購買体験と集客

近年、マーケティング施策において注目を浴びている消費者グループがあります。それは、1990年代後半〜2000年初頭に生まれた「Z世代」です。

生まれたときからインターネットが当たり前のように普及しているZ世代は、その他の世代と一線を画す消費行動も少なくありません。2020年にはほぼ成人を迎え、今後の日本経済を担うZ世代。そんな彼らにリーチできるマーケティングは、今後ますます必要となるでしょう。今回は、Z世代の特徴と価値観を解説します。

Z世代とは?ミレニアル世代との違い

もともと、Z世代は1980年代から1990代前半に生まれたミレニアル世代として一括りにされていました。

ミレニアル世代は、Z世代ともに生まれた時からインターネットに親しんでいる「デジタルネイティブ」です。前世代と比較してIT製品を生活に取り入れることに抵抗感がなく、インターネットで検索した情報を自身の生活へ活発に役立てたりと、先進技術に親しみを持っています。

しかしマーケティング調査が進むにつれ、デジタルネイティブの中でも嗜好や消費行動が異なることが判明。ミレニアル世代はインターネットをはじめとしたデジタルの進化を導いた「デジタルパイオニア」である一方で、Z世代はSNSやスマートフォンを使いこなす「ソーシャルネイティブ」だったのです。

Z世代の特徴・価値観を解説

まずはZ世代の特徴や価値観を把握し、どのような商品やサービスを提供したらいいのか、参考にしてみてください。

ブランドよりも質を重要視

Z世代は、政治的にも経済的にも激動の時代に生まれ育っています。アメリカでは2001年のアメリカ同時多発テロや2007年に起こったリーマンショック、日本では2011年の東日本大震災が起こっていることからも十分うかがえるでしょう。

そんな背景もあり、Z世代は現実的な考えを持つ傾向にあります。華やかなブランド品よりも日常生活に根差したもの、こだわりを持って作られているものに価値を感じているのです。また、不況で苦しむ両親を見て育ったことから倹約志向も強く、ひとつのものを長く使おうとする意識が強いのも特徴です。

ミレニアル世代では、流行しているブランド品を身につけることに重きを置いていました。そんな人気ブランド品がおしゃれの証明だったミレニアル世代とは異なり、Z世代は「自分が着たいものを着たい」と、思い思いのファッションをSNSで発信しています。そんな背景からも、購入の基準がブランドではなく「自分が着たいもの」や「質」となっていることがわかります。

SNS(共感)を意識した購買行動が目立つ

スマートフォンを持ち、日頃からあらゆるSNSを使いこなしているZ世代の多くは、「憧れのインフルエンサーが紹介していたから」、「デザインがおしゃれでSNSに写真を載せたら注目されそうだから」など、購買のきっかけがSNSです。

また、Z世代はSNSで商品を入念に調べ、購入するべきかどうかを検討する傾向が強いといわれています。特に旅行先はSNSでの投稿を参考に「この景色が見たい」「この料理が食べたい」という思いから決めている割合も多く見られるなど、Z世代の購入動機とSNSは強く結びついているといってもいいでしょう。

オンライン・オフラインを使い分ける

オンラインでの買い物が多い反面、Z世代は商品を手に取って眺められるオフラインでの買い物も好んでいます。それは「購入する商品は自分の目でたしかめたい」という思いだけでなく、陶芸、メイク教室といったオフラインでしか得られない体験に価値を見出しているため。このように、Z世代はオンラインとオフラインを適宜使い分けています。

アナログの商品も好む

日々進化する商品やサービスに囲まれているZ世代ですが、意外にもアナログを愛する面もあります。

たとえば国内外で音楽のサブスクリプションサービスが台頭しているなか、Z世代を中心にカセットテープが密かなブームを集めています。その理由はクリアな音ではなく、ときにノイズが混じるような独特な聴き心地や、所定のタイミングになったら裏返さないといけないといった不便さに興味を持ったことが挙げられます。デジタルでは味わえない体験や温かみは、Z世代の心を掴むのでしょう。

Z世代の集客に必要なこと

このような特徴を持っているZ世代を呼び込むためには、どのような点がポイントとなるのでしょうか。

共感を得られるコミュニティの形成

Z世代にとっては、「皆が買っているから」よりも、「自分がいいと思ったから」という理由が購入の動機となることが大半です。それもあってか有名人や芸能人よりも、自分たちと距離が近く、共感を誘うマイクロインフルエンサーの広告に魅力を感じているようです。

そもそも、楽観的で購買意欲も高いミレニアル世代に比べ、Z世代はなかなか財布の紐を緩めようとしません。それは買い物という行為よりも、確実な質の商品をしっかり買い求めることを重視しているからでしょう。彼らにとって購入の決め手は有名人や芸能人の宣伝よりも、実際に商品を使っている様子を見せて安心させてくれるマイクロインフルエンサーの姿なのです。虚偽や過剰なPRをブランドや広告塔の力を借りて隠そうとしても、逆にたしかな情報に価値を置いているZ世代からは見破られ、敬遠されてしまう可能性すらもあります。その商品を使うことでどのような効果が得られるのか、リアルさを追求したPRこそがZ世代から求められています。

そのため、今後はいかにZ世代の共感を引き出せるのか、嘘偽りない広告を作れるのかが大きな課題となるでしょう。

実店舗でのシームレスな購買体験を提供

Z世代は事前にオンラインで情報を集め、買う意志を固めてから実店舗を訪れるケースが多く見られます。これはつまり、購入もせずに実店舗に足を運ぶことはまず無いことでもあります。

たとえば試着や試用はもちろん、スタッフとのコミュニケーションなど、実店舗でなければ体験できない要素をZ世代は求めています。

現在はオンラインでの販売に力を入れている企業も、いずれZ世代が消費の中心となることを見越して実店舗に力を入れるのも決して間違いではないでしょう。

パーソナライズされた価値ある情報の提供

Z世代は、閲覧履歴をもとにした「おすすめの商品」など、パーソナライズされた情報に価値を置いています。

通販サイトはもちろん、動画配信サービスでは過去の利用履歴をもとに「あなたへのおすすめ」をユーザーに示しています。取り扱う商品が多種多様であるサービスは一見便利なようにも感じますが、自分にとって不必要なものも混在しています。Z世代は関連性の高い情報や本当に必要な情報がパーソナライズされ、自分のもとに届く仕組みに抵抗を持っていません。むしろ、個別化されることに喜びを感じるとさえ言われています。

パーソナライゼーションはZ世代からの支持を集めることだけでなく、どの世代においても集客のヒントが隠されています。

今後の店舗経営のヒントは、Z世代にある

今回は、近年マーケティング施策において注目を浴びている消費者グループ「Z世代」について解説しました。最後にポイントを振り返ってみましょう。

①Z世代とは、1990年代後半〜2000年初頭に生まれた人々
②ミレニアル世代は「デジタルパイオニア」でありZ世代は「ソーシャルネイティブ」
③Z世代はブランドよりも「質」を重視し、オンライン・オフラインを使い分ける
④Z世代の集客ポイントは「共感」・「シームレスな購買体験」・「価値ある情報の提供」

インターネットやスマートフォンを使いこなし、生粋のソーシャルネイティブであるZ世代。今後の日本経済を担う彼らの特徴や消費傾向を掴むことこそが、店舗運営の成功につながるでしょう。

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