SNSを活用したインバウンド集客。特徴と事例を紹介!

国際的なイベントの影響もあり、訪日外国人はますます増加傾向にあります。日本政府観光局(JNTO)によれば、2019年に日本を訪れた外国人は3188万2,000人にものぼったことが明らかになりました。この数字は前年と比べ2.2%増加しており、統計を取り始めた1964年以降、過去最高の数字です。

今後も訪日外国人の増加が見込まれているからこそ、店舗でも早めのインバウンド対策が求められています。しかし、具体的にどんなことをすればいいのかわからずに悩んでいる……という店舗の方は多いことでしょう。

そこで注目したいのが、Instagramなどを中心としたSNS集客です。一見難しそうに思えるSNS集客ですが、ポイントを押さえれば明日から始められる施策ばかり。今回は訪日外国人の特徴とSNS集客のポイントや事例を解説します。

インバウンド集客にはSNSが効果的

<観光庁「訪日外国人の消費動向」を元に図を作成>

観光庁「訪日外国人の消費動向」によれば、旅行者は出発前に個人のブログ(30.6%)やSNS(23.7%)から情報を得ています。一般的なガイドブックなどとは異なり、これらは実際に見た風景や食べた料理、体験したアクティビティなどがもととなっています。ときにネガティブな内容もありますが、滞在日程が少ない旅行者にとっては本当に体験したいことを明確にできるため、時間や手間の削減にもつながっています。

また、同調査では旅行者の59.1%が「必ず来たい」と再訪意向を示していることも明らかになっています。このようにリピーターが多いことも訪日観光客の特徴のひとつですが、再訪の際にもSNSを中心に情報収集を行い、2回目以降は定番ではない観光地に足を運ぶ傾向にあります。

いずれも事前にSNSで情報収集する人が多いため、インバウンド対策としてSNS集客に力を入れることは必須と言えるでしょう。

Facebookを利用したインバウンド集客

世界最大規模のソーシャルメディアプラットでもあるFacebook。訪日観光客の目に止まる可能性が高いSNSでもあります。

Facebook集客の特徴

Facebookは実名での登録が義務付けられており、投稿者の匿名性は低いSNSです。先述の通り、訪日観光客は体験者のリアルな意見をもとにした情報を好むため、インバウンド対策を行ううえで有効なツールといえるでしょう。

Facebook集客を実施する際のポイント

匿名性が低いため、企業や店舗が確かな情報を発信できる強みがあります。また、「いいね」などでリアクションを示したユーザーの年齢層や性別なども確認できるため、どのような層に効果的な投稿をすべきなのか対策がとりやすいのも大きなメリットです。

Facebookの投稿に備え、体験を想起させる写真はもちろん、英語での投稿文を用意しておきましょう。写真は直感的なアピールに特化していますが、値段や営業時間といった情報まで伝えることは困難です。また、たどたどしい英語表記は魅力を半減してしまうため、業者などプロの手を借りるのも良いでしょう。

Twitterを活用したインバウンド集客

140文字の短い投稿文によってコミュニケーションをとるTwitterは、他のSNSと比べ若い世代の利用率が高いといわれています。

Twitter集客の特徴

Twitterの特徴は、なんといっても拡散性の高さにあります。FacebookをはじめとするSNSでは、基本的に「いいね」をされても拡散の範囲は友達の友達まで。しかしTwitterでは自分のツイートがリツイートされた場合、不特定の人にまで拡散されます。

最大で140文字しか投稿できないTwitterでは、ケースによって情報の発信には向いていません。しかし字数制限があるからこそ、連続投稿によるスピード感が生まれ、リアルタイムでの情報発信には特化しています。

Twitter集客を実施する際のポイント

Twitterでは基本的にリアルタイムの投稿が多く、移動中などの短い時間にさっと流し読みされるSNSです。伝えたい情報を細々と投稿しても、ユーザーが読むのを億劫に感じてしまえば意味がありません。投稿文はなるべく簡潔にしたうえで、別途ホームページに誘導する形が望ましいでしょう。

Instagramを活用したインバウンド対策

国内外でユーザーが爆発的に増加しているInstagramは、写真や動画を主体としたSNSです。日本でも2017年に「インスタ映え」が流行語大賞に選ばれて以降、若い女性を中心にカラフルなスイーツや非日常を味わえるスポットが人気を集めるようになりました。

Instagram集客の特徴

Instagramは全世界で10億人を超えるユーザーがいるともいわれていますが、これは多くの人に情報を届けられることでもあります。そして写真や動画が中心であるため、訪日観光客は日本語を理解できなくても店舗やスポットの魅力を知ることができます。

また、Instagramはハッシュタグによる拡散も可能です。たとえば「#japan」、「#tokyo」などの場所や、「#japanesefood」といった食事、「#kawaii」や「#cooljapan」をはじめとする雰囲気のハッシュタグを使えば、その情報を求めているユーザーにアピールできます。

Instagram集客を実施する際のポイント

国内外を問わず、Instagramのユーザーはインスタ映えを求めています。投稿を見た人が「いいね」を送りたくなるような写真を投稿し、「自分も実際に訪れてみたい」と思う魅力的な写真を撮ることを意識しましょう。特に訪日観光客には日本食、和装体験など和を感じられる投稿が魅力的に映ります。

さらにインバウンド向けのハッシュタグを合わせて投稿し、特定の地域や情報に関する情報を欲する人にアピールするようにするのも重要です。

インバウンド集客の成功事例

では、実際にSNSをもとにインバウンド集客を行い、成功した事例を見てみましょう。

Facebook:岐阜県高山市

以前よりいち早く多言語化に取り組み、インバウンド対策を行ってきた岐阜県高山市。海外からの観光客に向けたFacebookページ「Vist Hida Takayama(official),Japan」では美しい景色だけでなく、日本文化の解説や和装体験ができる店舗情報を英語で投稿。近年では海外からも高い評価を受けたアニメ映画の舞台になったことも追い風となり、インバウンド集客に成功しています。

参考:岐阜県高山市

Twitter:渋谷区観光協会

カルチャー発信の地であり、さまざまな店舗が軒を連ねる渋谷は訪日外国人が訪れたいと考えるエリアのひとつ。そんなインバウンド需要に向け、渋谷区観光協会では過去に期間限定で渋谷にちなんだお土産を販売するショップを展開しました。

そこではハチ公をモチーフにしたキャラクター、「SHIBUYA♡HACHI」のグッズも販売しており、公式アカウントではさまざまな渋谷のエリアについて写真とハッシュタグで紹介しています。季節にちなんだ投稿もされており、ユーザーの目を楽しませています。

参考:渋谷区観光協会

InstagramABOUT LIFE COFFEE BREWERS

渋谷にあるわずか5坪のコーヒーショップ、「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」は2014年から始めたInstagramをきっかけに、インバウンドのお客様が絶えず訪れるほどの人気店舗になりました。

もともと海外からのお客様の来店が増えていたことから、Instagramを開設。海外のコーヒーショップをフォローしたりと、コミュニケーションを積極的にとっていたところ、海外ユーザーからのフォローが多くなったといいます。

また、この店舗ではベンチが撮影スポットとなっており、商品を購入した訪日観光客がそこで写真を撮影、投稿することが定番化。その投稿を見た人がさらに来店する……といった流れが形成されています。

参考:ABOUT LIFE COFFEE BREWERS

インバウンド集客のチャンスをSNSでつかもう

国際的なイベントだけでなく、文化の発信地として海外から大きな注目を受けている日本。このチャンスを生かすためには、SNSで訪れたくなるようなアプローチをすることが求められています。「難しそう」「何から手をつけたらいいのかわからない」と諦めずに、まずは店舗の売り出したいポイントを洗い出したうえで、最適なSNSを考えてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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