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【初心者向け解説】原価率の出し方を1から学ぼう

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店舗を運営する際、店舗の規模に関わらず必ずかかる経費。確実に利益アップをさせたい時、「売り上げから経費を差し引いた額が利益になるのなら、売り上げを大きくしていけば利益も大きくなるはずだ」という考えは一見正しいようにも見えます。

しかし、この考えでは経費について大きな勘違いをしています。何故ならば、どんなに売り上げが大きくなったとしても、経費が大きければ利益は変わらないどころかマイナスが発生してしまうからです。

確実な利益を得るためにはまず、経費をどこまで抑える必要があるのかを考えなければなりません。つまり、原価意識を徹底させるのが重要です。

そこで今回は、今更聞けない基本的な原価率の出し方をはじめ、原価率を管理するための意外なアドバイスについてご紹介します。

飲食店経営の皆様へ まだCDなんですか?

 

今更聞けない、原価率の出し方

 

▼ 原価率とは

原価率とは、売り上げに対する原価の比率です。より詳しくいえば、販売した商品の売り上げについて、作るためにかかった材料費の合計が占めている数値のことを指しています。

この原価率を求める式は原価率=売り上げの原価÷売上高×100です。それでは例として、①80円で仕入れたものを100円で販売した際の原価率、②200円で仕入れたものを500円で販売した際の原価率を求めてみましょう。

①の原価率……80÷100×100=80%
②の原価率……200÷500×100=40%

この原価率の出し方によって今一度、メニューの原価率が適正となっているのか見直すことができるようになります。飲食店の場合は業種や業態によって異なるものの、一般的に原価率の目安は約25%〜30%と言われています。もしも原価率がこれよりも高ければ、下げることを検討しなければなりません。

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▼ ロス率とは

また、店舗を運営するうえで原価率と共に気をつけなければいけないものとして、ロス率があります。このロス率とはロス高と実際の売上高の差額をパーセンテージで表したものであり、利益を減少させる原因です。そしてロス高は仕入れミスによる値下げロス、食材の廃棄によるロスなどで発生した損失額のことを指します。

ロス高は、販売額×廃棄した個数、もしくは値引き額×値引きした個数で求めることができます。ロス率の計算方法はロス高÷売上高×100です。

例えば、原価1000円の商品が10個あったとします。1つ2000円で8個販売、500円値引きした1500円で1個販売、売れ残った1個を廃棄。この場合のロス率の出し方は以下の通りです。

ロス高……(廃棄分)2000円×1個+(値引き分)500円×1個=2,500円
ロス率……2,500円÷(2,000円×10個-2,500円)×100=14.29%

一般的な飲食店の場合、ロス率の目安は5%が目安。不用意な発注を減らすといった方法でロスを減らすことができれば、利益の減少を食い止められるのです。

 

原価率とロス率を下げよう

利益を大きくするためには原価率の管理が必要ですが、更に重要なのは、材料の廃棄やオーバーポーションといったロスを無くすことです。以下ではその方法を具体的に探ることにしましょう。

 

▼ 食材は使う分だけを発注する

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飲食店のオーナーであれば、「安売りだから多めに買っておこう」とその場の判断で食材を多く仕入れたものの、最終的に使い切れず泣く泣く廃棄……という経験をしたこともあるのではないでしょうか。お客様が思いのほか多く来店される可能性を考えて在庫を確保しておこうとする「安心在庫」は、その在庫を使い切れなかった場合は原価率を高くする要因になります。

また、在庫の把握も大切です。冷蔵庫や棚の奥深くに使わなかった食材が眠っている、使っていない在庫があるのに注文をしてしまいダブってしまう事態もまた、店舗にとって損失となってしまいます。使う分だけを発注することを意識しましょう。

 

▼ オーバーポーションに気をつける

それぞれのメニューには使用する食材の量が決められています。その量を超えて使用するオーバーポーションもまた、食材の無駄遣いから原価率を上げる原因となっています。

オーバーポーションはサービスの印象も悪くしてしまいます。お客様が注文した料理の量が偶然オーバーポーションによって多いと、お客様はその量が標準であるように思います。しかし再度ご来店された時の料理が通常の量であっても、お客様は損をしたように感じてしまいます。

しかしレシピがあれば、どの注文分においても決められた量の食材が使われます。レシピに使用する食材の量を明記しておき、オーバーポーションを無くすようにしましょう。

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時には採算度外視の看板メニューを考えよう

原価率やロス率を下げることは大切ですが、たとえ原価率が高くてもお客様が満足感を得られるような看板メニュー、集客メニューを作ることも検討しましょう。圧倒的なコストパフォーマンスが感じられるメニューに魅力を感じ、来店するお客様が増えれば店舗の再訪率・新規獲得率が上がり、売り上げそのものを上げられます。このお客様を集めるための商品はフロントエンド商品、利益を上げるための商品はバックエンド商品といいます。

しかしあくまでもこちらは集客メニューです。高い原価率のメニューが多く注文されることで赤字になってしまうため、必ず看板メニューであるフロントエンド商品のお供として追加注文されやすく、原価率の低いバックエンド商品のメニューもお勧めするよう心がけましょう。フロントエンド商品とバックエンド商品を上手に組み合わせることで、バランス良く適切な原価率に収めることが可能です。実際に、フロントエンド商品のお刺身に原価をかける一方で、ハイボールのように原価の低いドリンクメニューを販売し、原価調整を行っている居酒屋も数多く見られます。

その際にはお客様を注文へと誘導していけるようメニューブックでお勧めしたい商品は写真を載せる、太字や色付けをして目立たせる、スタッフからのコメントを載せるといった工夫をしていきましょう。

▶︎過去記事:うちの居酒屋は一点豪華主義!人気店のド派手な看板メニューまとめ

 

まとめ

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消費税率の引き上げなど、原価を上げざるを得ない状況があります。しかしその一方で、店舗の意識で原価率やロス率を抑えられるのも確かです。

適切な発注作業とレシピの作成、遵守を継続的に行うよう心がけましょう。

 

【参考書籍】

「赤字店を年商20億円に導いた飲食店開業・経営の成功メソッド」/鬼頭宏昌(かんさ出版)
「新版 宇井義行の飲食店運営・経営パーフェクトバイブル」/宇井義行(日本能率協会マネジメントセンター)

 

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