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スペースが限られた店舗内で大切なのは、収納場所の確保。【経験ゼロからの開業日記#7】

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「お店を持ちたい」。そう思い立っても、新規開業のためのノウハウを持っていないために諦めてしまう人が多いかもしれません。しかし、必要な知識を身につけ、コツコツと準備を進めていけば開業することは不可能ではありません。

デザイナー大谷秀映さんさんが1から店舗をリノベーションするカフェ兼アクセサリー雑貨店、「ZAGURI」の開業準備の様子を密着レポート。11月のオープンに向けて、配線むき出しの内装が徐々に仕上がっていく経過を写真とともに紹介します。

連載「経験ゼロからの開業日記」第7回のテーマは、収納スペースの作り方。限られたスペースの店舗内には、機能性とデザイン性を互いに損なうことなく、様々な工夫を凝らしながら確保した収納スペースがありました!

▶️【経験ゼロからの開業日記】過去記事を読む

 

収納スペースを上手に確保するために気をつけること。

これから開店、または改装しようと予定している方は、店舗デザインを優先するか、機能性を優先するか悩むところだと思います。というのも、あまりにもデザインを優先すると、見た目を重視したばっかりにいざ営業してみると不便が多かったり、逆に機能性がどんなに良かったとしても、店舗デザインが面白みに欠けるなど、どちらかを優先するとそれぞれにメリット・デメリットが生じてしまうからです。

機能性は大事だけど、デザイン性は妥協したくない……そんな時に鍵となるのは、収納スペースの作り方です。ポイントは、見せるものと見せたくないものとの境界線をはっきりさせる点にあります。

こんな時、どうしてもおしゃれなレイアウトを優先させてしまいがち。しかし、目立つところばかりに力を注いでしまった結果、「こんなはずではなかった……」と後悔してしまうことも往々にしてあるのです。

カフェの場合、カップや皿、スプーンなどをはじめとする食器類をはじめ、コーヒーミルやヤカン、鍋など様々な調理器具を使用します。さらに、保健所の指導によれば、食器類の棚には必ず扉をつけなくてはなりません。では、これらのものを上手に収納するにはどうしたらいいのでしょうか。

大谷さんの場合、あらかじめ図面を引いた時点で、カウンター下に収納スペースを確保しました。カウンターの製作が終了した後、保健所のチェックが入るまでの短い期間で食器類を片付けるための収納棚を製作。

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それだけでなく、カウンター周りや、背面の壁一面に広がる棚も収納に活用しています。

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木材を探しに何度もホームセンターに通った大谷さん。ここからアイデアが生まれたことも。

 

アイデアから生まれた、実用的なオリジナル棚。

「ZAGURI」では、カウンター周りに棚が吊り下げられています。こちらは、大谷さんがホームセンターへ資材を探しに行っていた時に浮かんだアイデアから生まれたオリジナル商品です。

大谷 「ホームセンターへ行くと水回り、木材関連、電気部材や園芸コーナーなど様々な部品が並んでいます。それらはネジ一本にしても色々なサイズや、いったいこれはどうやって使うんだろう?というような形状のものがあります。それらを床に並べたりしながらメジャーでサイズを測り、メモしながら考えていきました。木材は自分で切れますけど、金属部材は自力では作り出せないのでどうしても既製部材の規格の中からチョイスして組み合わせる必要があります。この吊り棚の場合は、天井に特殊なネジを取り付け、棚の部分はナットで調整しながら金属のネジ棒で支えています。これらはすべて、乗せるものに合わせて作成できます。」

店舗デザインに溶け込んだオリジナル棚を設置。

店舗デザインに溶け込んだオリジナル棚を設置。

これらの棚は十分な耐久性を有しており、電子レンジやオーブンといった重いものを置くことも可能です。

そしてキッチン側にある棚の一番下には、LEDライトを埋め込み、照明としても利用しています。

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これらの棚が店舗のデザインの1つであり、機能性も優先されているため、見事なまでに店に溶け込んでいます。

また、これらオリジナル棚を大谷さんに注文するという方法もあります。店舗のレイアウトや使用する用途に合わせたデザインの相談だけでなく、さらに設置までをお願いできるとのこと。機能的でありながら、ちょっと変わった内装にしたい場合にはご相談するのも良いでしょう。

大谷 「電話やメールではなく、店に来て頂ければ可能な範囲で相談にのれます。これまでの記事を読んで頂き、店舗や雰囲気の感性が合うようであれば歓迎します。これからカフェなどを作って行こうと考えている方がいればぜひ。」

デッドスペースを有効活用して収納スペースを確保!

重要なのは「狭い店舗だから仕方がない」と、最初から収納を諦めないこと。どんなに狭くても、どこかにはデッドスペースは少なからず生じてしまいます。しかし、そのデッドスペースを有効活用すれば、店舗のデザインを損なうことなく収納の機能を確保することができます。

大谷さんは、お客様が座るベンチシートの下にも収納スペースを確保。そこには、これまでの内装工事で使用した工具の数々が、きれいに収納されていました。それらはすべて、店内に入ってすぐにあるベンチシートの中に綺麗に収納されています。

大谷 「もともと、ベンチシートの下は収納スペースとして活用することを考えていました。そのため、内装工事をしながら、収納スペースも同時に作っていきました。いちいち重たい工具を持ち運ぶわけにはいきませんでしたし、ちょうど工具箱がすっぽり収まるサイズに設計していたので、まとめることができました。」

実はベンチシートの下には、工具が収納されています。

実はベンチシートの下には、工具が収納されています。

お店のデザインと一体化していて、どこが収納スペースになっているかわからないほど完成度が高いものに仕上がっています。

次回は、開店に向けて「集客にまつわる工夫」についてを特集します。

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