【店舗も修行もいらない】ホリエモンが考える、これからの飲食店の形をまとめてみた

「料理の味は普通でいい。会計はキャッシュレス化しろ」

グルメ好きでも知られる起業家堀江貴文氏。グルメアプリ「テリヤキ」や食品の商品開発も手がけています。また、独自の経営哲学に基づいた新しい飲食店経営に関する著書も多数あるほど。

今回は、そんなグルメ王「ホリエモン」の著書やメディアでの発言から、ホリエモン的飲食店経営の考え方をご紹介していきます。

 

飲食店経営の皆様へ お店の雰囲気って内装だけだと思っていませんか?

 

ホリエモンが唱える、次世代型「飲食店経営」の形

過激な発言の印象がある堀江氏ですが、多い時には夕食時だけで、3店舗もまわるという「グルメ多動力」の持ち主です。ここでは早速、数多の人気店に足を運び、いいお店の共通点を知るホリエモンの思考をみていきましょう。
 

飲食店の開業に、修行はいらない


「長期間の下積みや修行は必ずしも必要ない」と持論を展開する堀江氏。大阪のとある寿司屋の料理人が、鮨を握った経験が1年未満ながら「ミシュランガイド京都・大阪」に掲載されたことから、この事例について言及しました。

堀江氏は寿司屋に限らず、飲食店の下積みを過度に重んじる「下積み原理主義者」を否定し、数ヶ月で寿司職人のノウハウが学べる「寿司アカデミー」に通うことや、独学で学んでいくことも可能だと主張。「まずは始めてみる」ことの重要性を解いています。

「下積み不要論」は議論を呼びました。これは人により、向き不向きがあるはず。未経験から飲食店を始めようと思っている方は、安易に鵜呑みにせず、そういった考えがあることも心得ておくのもいいでしょう。

※ツイッター@takapon_jpより

 

飲食店に店舗は要らない

世界一のレストランと言われる「noma(ノーマ)」は、店舗を常時開いているわけではなく、街に定期的にポップアップレストランを開くというスタイルを取っているそうです。

堀江氏が手がける和牛専門店「WAGYUMAFIA」も、ポップアップイベントが中心。ある調査では、飲食店・宿泊業の廃業率は18.9%と全業種の平均を上回るという結果もあり、廃業リスクも高い飲食店の経営で「店舗を持つ」ということは大きなリスクも伴うと堀江氏は言います。

そこで、彼が提言するのが、「これから飲食店をはじめるのなら、店を構えず、空いているお店の時間を借りて場所をシェアしてもらうこと」。最近では、物件の持ち主と料理人マッチングサイトも登場しています。「まずは、自分の料理の腕前を試したい」というのが目的であれば、そこを開業のスタート地点にするという選択もあると検討すべきだと、堀江氏は説いています。

斬新ではありますが、「店舗を持たない」という発想は、店舗を持つことの「リスクとコスト」を下げるための有効な選択肢の一つと言えるのではないでしょうか。

※『グルメ多動力』より

参考データ;「飲食店・宿泊業の廃業率

 

飲食店もキャッシュレス化を進めるべき


近年、人手不足解消のために、クレジットカードや電子マネー決済を導入する飲食店が増加傾向にあります。

これに対して、堀江氏は「飲食店のキャッシュレス化は人手不足を解消する側面もあるものの、一番大きな効果は、従業員によるレジのお金の盗難対策」だと主張します。この意見に賛否両論はありますが、キャッシュレス化には「小銭の管理コスト」や「人件費」の削減にも対応できることから、業務効率化という面では、この「キャッシュレス化を進めろ」という主張にも一理ありそうです。

また、スマホ決済などのキャッシュレス化への対応は、コスト削減だけでなく、「集客装置」にも。事実、キャッシュレス文化が浸透している諸外国の訪日旅行客は、クレジットカードや電子マネーが使えるかでお店を選ぶこともあるそうです。この機会に、一度検討してみるのもいいかもしれません。

コスト削減に店舗集客も。スマホ決済を導入してキャッシュレス化の波に備えよう

※東京MX「5時に夢中!」出演時のコメントより

 

飲食店経営者は、もっと休むべき

堀江氏は飲食店の飲食店の店長やオーナーなどは働きすぎではないか、と疑問を投げかけ、「思い切って週休3日制や、年一回、1ヶ月ほどお店を休業すること」を勧めています。

平日2日間を定休にして利益が増加したという旅館や、週3日しか営業しない寿司店などがあると言う堀江氏。こうしたお店では、営業日以外の活動が料理の創意工夫につながっているとし、「自由な発想は外の世界を覗いてこそ得られ、これから必要とされるのはクリエイティブ発想ができるシェフ」だと主張しています。

新しい発想を手に入れるためにも、働き詰めになっている飲食店の方は、思い切って長期休暇を取るというのも、一つの手かもしれません。

HORIEMON.COMより

 

飲食店の究極の形は、スナックである


「飲食の究極の形はコミュニケーション」だと堀江氏は主張します。

地方へ出張に行ったときには、必ずスナックに行くという堀江氏。どんな地方の田舎にもスナックがあり、しっかりとその業態が成立していると言います。その理由は、「コミュニケーションという本質的なところ以外の余計なものを完全にそぎ落としているから」だそう。

人間としてのママに魅力に惹かれる人や、スナックの雰囲気とそこに集う人が好き、という人がスナック好きには多いそうです。また、スナックでは取り立てて美味しい料理が提供されるわけではない。

スナックはあくまで「コミュニケーションを楽しむ場」であり、「人に癒される場」として求められているから、人が集まるのだと堀江氏は述べています。

飲食店経営には「コミュニケーション」が最も重要と解く堀江氏の主張には、どのお店にも共通するお客様との関係構築のヒントが隠されているかもしれません。

※FOODIT TOKYO2017でのコメントより

 

飲食店に料理の味は必要ない


堀江氏は、飲食店の「料理の味はそこそこで良い」と主張し、「お客様は料理を食べに来ているのではなく、情報を食べに来ている」のだと説いています。つまりこれからは、お客様とのコミュニケーションが上手く創れる飲食店が勝ち残ることを意味し、その点、先ほど挙げたスナックは最強だと堀江氏は言います。

また、コミュニケーションはお店の中だけでなく、ネットやSNSの検索など、すでにお店の外からも始まっています。つまり、SNSの写真や文書が魅力的か、WEBサイトが行って見たいと思わせる内容になっているか、レビューはどうか。これらはお店側が最初にできるコミュニケーションも含め、入店してから帰るまでにどれだけ期待に応えたかで、お店が評価される時代であると、堀江氏は言います。

いいものを作れば売れるという時代は過去のもの。料理の味だけで勝負するのではなく、「行ってみたい」「また来たい」とお客さまに思ってもらうための雰囲気づくりや、コミュニケーションまで考え抜くことが重要になっているのではないでしょうか。

『なんでお店が儲からないのかを僕が解決する』より

 

10年続く飲食店をつくるには

飲食業は3年続けばよし!という業態で、10周年を迎えられるお店はごくわずか。そのくらい、飲食店の平均寿命が短くなってきていると言われています。

10年以上続くお店にするには、継続してお客さまが来なければいけません。そのためには、お客さんに「また来たい」と思わせるかが鍵になる、と堀江氏は言います。実際に、人気をキープしているお店は、最先端の手法や素材に対してアンテナを張り、自分なりのアイディアを上乗せして、実際にメニュー化するという工夫を凝らしているそうです。

また、お客さまに「驚き」を与え続けることも秘訣とのことで、それには経験を積むしかない、と言います。そのためには、話題のお店には積極的に出向き、実際に食べることが重要。新しい調理法も、味も、インターネットで見ているばかりではだめだと言います。とにかく実際に食べに行き、自分の五感で感じる。また、感度のいいお客さんと話をするのも大切で、最近よく行くお店や面白かった料理を聞くなどの情報収集は必要とも堀江氏は解いています。

世の中のトレンドに常にアンテナを張り、実際に足を動かす。そうした、たゆまぬ努力が長く続くお店を作っていく秘訣なのではないでしょうか。

『なんでお店が儲からないのかを僕が解決する』より
 

ホリエモン思考のいいとこ取りをして、明日のお店づくりに活かそう

「無店舗経営」「1ヶ月の休業」「修行廃止論」など、堀江氏が提言するこれからの飲食店経営の形。常識破りの考えがずらっと並ぶ形となりました。

これから飲食店を始める方も、すでに飲食店を経営されている方も、ホリエモンの考え方を意見の一つとして、「明日の経営」の参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

飲食店経営の皆様へ お店の雰囲気って内装だけだと思っていませんか?