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新型コロナウイルスの感染拡大で客足が減り、売上が大きく落ち込み悩んでいる飲食店は多いでしょう。一方で「新型コロナが終息したら外食したい」と思っている方は多いはずです。コロナ終息後にも来てもらえる飲食店にするためには、現在のような事態でも顧客に価値を届ける方法を検討するべきです。

今回は、新型コロナの現状を踏まえた上で、飲食店が営業を続けるために活用したいサービスや対策、売上が減少した飲食店が受けられる助成金や補助金について解説します。

※本記事は2020年4月現在の情報をソースとしサービス・助成金を紹介しています。
導入・利用をされる場合は、必ずリンク先より各ページで最新情報を確認して下さい。


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飲食店を支援する各種サービスの対応を紹介

新型コロナの影響を受けている飲食店に対し、支援や措置を行っているサービスがいくつかあります。それぞれの内容を確認し、店舗にあったものを検討してみてください。

さきめし

さきめしは、飲食店を応援するサービスを展開するGigi株式会社がコロナ支援対策として実施しているキャンペーンです。ごちめしアプリ、または、参加店舗一覧サイトからお店に6ヶ月有効の「ごち」を入れると、店舗側にすぐに売上が入り、お客様は後日店舗で事前に購入したメニューを味わえる仕組みです。

参考:https://peraichi.com/landing_pages/view/sakimeshi

re:Dine(リダイン)

株式会社favyによる食に関するイベント実現をサポートするオンラインサービスre:Dineは、新型コロナの影響を受けた飲食店を応援することを目的とした「飲食店応援チケット」の販売を開始しました。

飲食店応援チケットは1枚1,000円(税込)で、チケットが購入されると店舗にチケット代が支払われ、お客様は来店、または、会計時にチケット購入完了メールを提示することで1,000円×購入枚数の値引きを受けられる仕組みです。

チケットの有効期限は2020年7月31日までですが、店舗側がチケットを販売するには2020年6月30日までの参加申込が必要です。

参考:https://redine.jp/

AutoReserve

株式会社ハローが運営するAIによるレストラン予約代行サービスAutoReserveは、新型コロナの影響を受けた飲食店の資金繰りサポートのために「先払い予約」のリリースを開始しました。

先払い予約されると翌々週末に店舗側に代金が支払われ、先払い予約を利用したお客様は先払い予約限定のお得な割引料金で予約できます。2020年4月末まで無償提供されています。

参考:https://autoreserve.com/sakibarai

トレタ®

トレタ®は、株式会社トレタが開発・販売している飲食店向け予約/顧客台帳サービスです。通常1店舗あたり12,000円+税(オプション別)の月額がかかりますが、新型コロナ感染拡大防止のために休業を決めた飲食店に対して、休業期間に応じて月額料金が減額されることになりました。

申請方法と減額条件などの詳細は4月7日現在確定していませんが、確定次第、導入店舗にお知らせされます。トレタ®の基本料金の他、各種オプションサービスも減額措置の対象となる予定です。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000038464.html

スマレジ

スマレジは、株式会社スマレジが提供するiPadなどのタブレットを利用したクラウドPOSレジです。利用できる機能やサポートに応じて月額利用料金の異なる5つのプランが用意されていますが、新型コロナの影響で通常期より売り上げが大幅に利用している店舗に対して月額料金が減額されることになりました。

2020年4月7日17:00までの申請で2020年3月~4月度、2020年4月7日17:00以降の申請で2020年4月度が減額対象期間です。売上額が前年同月比50%未満の店舗は月額30%オフ、前年同月比30%未満の店舗は月額100%オフとなります。

割引率は定価に対するもので、既に何らかの割引を受けている場合は月額が安くなる割引率が適用されます。※申請状況によっては減額率が変更される可能性があります。

飲食店向けのプラン「フードビジネス」を例に、通常の月額料金と減額後の月額料金を下記にまとめました。

〈フードビジネス月額比較〉

通常の月額料金 10,000円+税
売上額前年同月比50%未満の月額料金 7,000円+税
売上額前年同月比30%未満の月額料金 0円

減額を受けるには、スマレジ有料プランを1年以上継続利用していることと、2020年5月7日17:00までにスマレジ月額利用料の減額申請フォームから返済手続きが必要です。申請が受理されたら、メールで返還額などの案内があります。

参考:https://smaregi.jp/news/press/20200228.php

Retty

Retty株式会社が運営する日本最大級の実名口コミグルメサービスRettyは、新型コロナ感染拡大に伴い、テイクアウト、および、デリバリーを実施している飲食店を周知するために、検索結果と店舗ページにテイクアウト・デリバリー情報の掲載を2020年4月9日から開始しました。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000086.000004025.html

CAMPFIRE

国内最大級のクラウドファンディングCAMPFIREでは、新型コロナの影響で売上が大幅に減った飲食店や宿泊施設、イベント中止・自粛となったアーティストやイベント事業者などを対象に、クラウドファンディングを通じたサポートプログラムを実施しています。

2020年4月30日11:59までにフォームからエントリーし、2020年5月29日11:59までにプロジェクトページ作成後の初回申請を行い、2020年7月31日までに公開したAll in、および、All or Nothing方式のプロジェクトは、支援金振り込み時に通常12%かかるサービス手数料が0%となり、決済手数料5%のみでクラウドファンディングを実施できます。

参考:https://camp-fire.jp/channels/covid-19-support

今、飲食店がすべき対策

外食を自粛する方が増えている中で、売上を出して利益を生むことは容易なことではありません。しかし、店舗のコロナ対策を発信し安心して食事ができる店舗であることを知ってもらうことや、テイクアウトサービスを活用するなど、困難な状況でもできることはあります。

Uber Eatsをはじめとするテイクアウト・デリバリー代行サービス

外出自粛で外食を自粛する方が増えている一方、テイクアウトやデリバリーの需要は高まっています。

これまでテイクアウトやデリバリーを実施していない店舗でも、容器を用意し、持ち運びに向いているメニューを選定すれば簡単に始めることができます。テイクアウト・デリバリー限定メニューがあると、利用する方は特別感を抱き、満足度も高まるでしょう。

新型コロナを期にデリバリーを実施する店舗は、飲食店のスタッフがデリバリーをする代わりに「Uber Eats」「出前館」といったデリバリーサービスを活用すると、スタッフの業務負担を最小限に抑えながら、売上を出すことが期待できます。

デリバリーサービスは初期費用や月額費用、利用手数料などがかかるケースが多いですが、新型コロナによる影響を考慮して無料にしているサービスもあるので、活用してみてください。

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ステッカー表示

座席の間隔を空ける、スタッフがマスクを着用して接客するなど、店頭にステッカーでコロナ対策の実施状況を知らせることをおすすめします。

クレストホールディングス株式会社と株式会社クレストは共同で、「新型コロナウイルス対策見える化ステッカー」合計1万枚を2020年3月31日から先着500店舗まで無償提供しています。当初は先着100店舗まで無償提供、以降は送料のみ有償の予定でしたが、好評につき無償提供店舗数が増えました。ステッカーはステッカーお申込み/デザインダウンロードサイトURLから申し込めるので、興味のある方はチェックしてみてください。

参考:http://mk.crestnet.jp/sheetvirusmeasures

SNSを活用して店舗の対策を発信

店舗の新メニューやキャンペーンなどの紹介に活用しているSNSは、店舗のコロナ対策を発信してお客様に安心してもらうことにも有効です。たとえば、テイクアウトできるメニューの紹介、スタッフの手洗いや店内のアルコール消毒を徹底していることなどをお知らせすると良いでしょう。

FLコストの再設計

FLコストとは材料費と人件費を合わせたものですが、飲食店では売上の60%以下とすることが理想とされています。売上を伸ばす施策も重要ですが、限られた売上を維持するためにも、コストの削減を見直すことも忘れてはいけません。例えば、メニューを限定して材料費を減らす、営業時間を短縮してシフトに入るスタッフを少なくするなどでFLコストを抑えられるでしょう。

参考:【飲食店経営者必見!】“FLコスト”を意識して自店の売上を上げよう

飲食店が活用できる助成金・補助金

新型コロナの終息が見えず、営業自粛を続ける中、いつまで店舗を継続できるか不安という飲食店は多いでしょう。資金繰りや雇用の不安がある方は、新型コロナの影響を受けている飲食店を対象とした国や自治体の助成金・補助金の検討をおすすめします。

コロナウイルス感染症特別貸付

コロナウイルス感染症特別貸付は、新型コロナウイルスの影響を受けた旅館業、飲食店および喫茶店を営む方を対象とした衛生環境激変特別貸付制度です。

最近1ヶ月の売上高が前年、または、全前年の同期と比較して5%以上減少(業歴3ヶ月以上1年未満の場合は、最近1ヶ月の売上高が

①最近1ヶ月を含む過去3ヶ月の平均売上高
②令和元年12月の売上高
③令和元年10月~12月の平均売上高

いずれかと比較して5%以上減少)していて、中長期的に業況の回復と発展が見込まれるという条件に当てはまれば、貸付を受けられます。

参考:https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/covid_19_m.html

セーフティネット保証

セーフティネット保証は、経営の安定に支障をきたしている中小企業が、市区町村の認定で信用保証協会の一般枠とは別枠の融資を受けられる保証制度です。飲食店は新型コロナの影響で全国的に業況の悪化している業種に属すると見なされ、「セーフティネット保証5号」に追加指定されたことで、保証を受けられるようになりました。

新型コロナによる影響を考慮して一時的に認定基準が緩和されており、影響が顕在化した2月以降で直近3ヶ月の売上高が算出可能となるまでの間は、直近1ヶ月の売上高等とその後の2ヶ月間の売上高等見込みを含む3ヶ月間の売上高等の減少でも認定可能としています。

参考:https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sefu_net_gaiyou.htm

雇用調整助成金

雇用調整助成金は、景気の変動、産業構造の変化、その他の経済上の理由で事業活動を自粛せざるを得なくなった事業主が、休業などで一時的に雇用調整を実施して従業員の雇用を維持した場合に支給される資金です。

新型コロナの影響を受けた事業主を支援するため、売上高の減少率や休業要件の緩和、雇用調整の実施に必要な計画届の事後提出期限の延長など、様々な特例措置が実施されています。特例措置は今後も拡大が予定されています。

参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

まとめ

新型コロナの感染拡大が続き厳しい状況に直面している飲食店は多いですが、飲食店を応援するサービスやテイクアウト・デリバリーの活用など、これまでとは異なる形で利益を生むことが求められています。

国や自治体では新型コロナの影響で売上が大幅に落ちた飲食店に対する助成金や補助金も用意しているので、飲食店への様々な支援サービスと併せて確認しておきましょう。

※本記事は2020年4月現在の情報をソースとしサービス・助成金を紹介しています。導入・利用をされる場合は、必ずリンク先より各ページで最新情報を確認して下さい。

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magazine 編集部

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店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」が運営する店舗運営情報magazineの編集責任者。