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チラシの作成・印刷から配布までをワンストップで行い、印刷1枚当たり1.1円という驚きの価格でサービス提供しているラクスル様。中小企業・個人店舗もターゲットにする同社は、2019年4月より新しくノベルティ制作事業を展開しています。具体的に、店舗にとってどのような効果が期待できるのでしょうか。
今回は、サービスを提供しているラクスル株式会社の印刷事業本部インキュベーション事業部長、高城雄大氏にインタビュー。サービス開始の経緯や今後の展望について伺いました。


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ラクスル様のサービスについて

――まずはラクスル様の展開するサービスについて教えてください。

高城雄大氏(以下・高城氏):ラクスルでは全国の印刷会社様と提携し、ネットワーク化することで、各社で使用されている印刷機の非稼働時間を活用する「シェアリングプラットフォーム」というスタイルで事業を展開してきました。印刷会社様はラクスルから自分たちが得意な印刷物を機械の非稼働分受注することで、印刷機や人の作業を止める必要がなくなり、売上を伸ばすことができます。そして、ラクスルのお客様もインターネットを通じて、24時間365日いつでも簡単かつ低価格で印刷物を手配することが可能です。

――具体的に、ほかの印刷会社との違いはどこにありますか?

高城氏:どなたでも簡単に小ロットから低価格で、印刷物を注文できる点です。従来、印刷物は印刷会社の営業担当者による対面販売が基本でした。印刷物ができるまでにはたくさんの工数が発生するため、印刷会社の顧客は中小企業より予算が大きい大手企業が中心でした。しかしラクスルでは、インターネット上で、営業を介さず注文を受けられる仕組みを作ったことで、小ロットでも低価格で印刷物の注文が可能となりました。さらに、イラストレーターといった特殊なデザインツール等を使わず、簡単にWebサイト上でデザインが作れるツールの提供や、印刷データの変換技術の開発を進めており、印刷に関する知識がないお客様でも簡単に印刷物が注文できるサービスになっています。
実際にラクスルのお客様は、実店舗を経営している中小企業や個人経営の方が非常に多いため、インターネット技術を駆使することで実現する、低価格かつ品質の高いサービスの提供を行っていきたいと考えています。

――オンラインでの集客や広告が一般的になっている現代において、チラシなどの印刷物を利用したオフラインサービスに集客効果はあるのですか?

高城氏:ラクスルではチラシの印刷から始まり、ポスティング、DMといったオフラインの集客支援サービスも、ワンストップで提供しています。
たしかにオンライン広告による集客は、業種によっては大きな効果を期待できることは事実です。一方で、リーチできる対象が『WEBを閲覧する人々』に絞られてしまうことから、商圏が予め決まっている業種では、十分な効果が出ないこともあります。しかし、オフライン施策では、工夫次第で低予算から始められるのはもちろん、ターゲットを絞った効果的な施策を実行できる魅力があります。たとえば、ポスティングやDMなどの施策では、店舗の商圏内で集客したいターゲットに対し、ある程度ピンポイントでの集客が可能です。集客支援サービスを展開する中で、今回新たにノベルティ制作サービスも誕生し、店舗集客の施策の幅がさらに広まったと考えています。
ノベルティ活用の事例を挙げると、レジ袋を不織布の袋やトートバックに変えるだけで、他店舗との差別化が図れますし、その袋をもらった消費者が実際に普段使いとして持ち歩けば、それを見た商圏内にいる他の消費者の店舗認知にもつながりますよね。こういった集客効果を狙えることはオンライン広告では真似しにくいオフラインの施策の強みだと言えます。

新たに「ノベルティEC」サービス展開、店舗におけるその効果とは?

ノベルティ
――サービス開発までの背景や流れ、経緯について教えてください。

高城氏:海外におけるノベルティ業界の規模の大きさに注目したのがきっかけでした。海外では多くの企業や店舗がノベルティを活用したビジネスを行っており、市場規模は年々拡大しています。しかし日本では、印刷業界同様に大ロットの高額なノベルティ商品を発注するのが一般的です。これはデザインや素材選定、印刷など様々な工程があるため、間に多くの中間業者が介入することになり、大ロットでの注文でないと注文者側が赤字となってしまうからです。そのため営業担当が介入しない規模の、小ロット発注となる中小企業や個人店舗でのノベルティ制作は難しいのが現状でした。しかし、ラクスルではこれまでの印刷ノウハウや多くの経験から、注文から制作までをオンライン上で完結することで、低価格・小ロットの注文ニーズに応えられるのではないかと考えました。また、今までにお客様から「気軽に低予算で依頼できるノベルティ制作サービスはないか」とのご要望も既にいただいていたため、サービスの展開に踏み切りました。

――営業担当者によるヒアリングなしでのノベルティ制作は、デザイン・質の面で不安はありませんか。

高城氏:サンプル品を小ロットで制作できるサービスをご提供しています。まずは1個サンプルを制作して実物を確認したあとに、発注を確定できるので、初めてノベルティを制作する方でも安心して注文いただけるよう工夫しています。

――店舗経営においてノベルティ導入にはどのような効果がありますか?

高城氏:2つあります。1つが新規のお客様に向けた認知・集客の効果です。例えば、単に一方的な広告物を配るだけでは、好意的に受け取ってくださる方は少ないでしょう。そこにノベルティを添えるだけで、ターゲットの興味関心を引きつけての配布が可能になります。
2つめは、既存のお客様の顧客ロイヤリティの向上(ファン化)です。商圏内の既存顧客に対し、店舗や取り扱い商品のイメージが湧くロゴやイラストが入ったバッグなどのノベルティを渡すことで、店舗への愛着がわき、繰り返し来店してもらえる「ファン」への成長が期待できます。これは競合との差別化にもつながります。

――ノベルティ選び・制作のポイントはありますか?

高城氏:1番は店舗の予算や単価にあったものを作ることです。業種によって一人のお客様に対して掛けられる費用が変わってくるため、費用対効果の合うノベルティの選択を意識しましょう。また、店舗に来店するお客様の属性に合わせた選択も重要です。例えば学習塾であれば、対象が学生なのでシャープペンシル、アパレルであれば、取り扱っている商品のイメージと合うキャンバス生地のバッグなど、最適なノベルティは変わるはずです。そして、デザイン制作時のポイントは、ターゲットのお客様が普段から使えるようなデザインを意識すること。オリジナリティを意識しすぎた結果、カラフルにしたり住所や社名を入れる企業の方もいらっしゃいますが、お客様目線に立つと少し使いにくいですよね…(笑)。そのため、主張しすぎないシンプルなロゴやデザインが望まれます。また、夏にはうちわ、冬にはカイロやカレンダーなど、季節を意識することで、より「使いやすいノベルティ」となるでしょう。

印刷・DM・ノベルティ、ラクスルのワンストップサービスと展望


――ノベルティと共に活用できる施策などはありますか?

高城氏:店頭での施策として、来店特典などでノベルティを配る場合、ポスティングなどを活用して商圏全体に告知したり、印刷サービスで取り扱っているPOPやバナースタンドを店頭に置いたりすることと併せて実施することで、通行人に対してもアピールが可能になるため、より集客効果を高めることができます。是非、ラクスルのサービスを組み合わせて利用いただきたいですね。

――今後追加予定の商品やサービスなどはありますか?

高城氏:ノベルティ制作といっても、何をどのような目的で制作すればいいのかわからない経営者の方は多いと思います。そこで、今後はそのようなお声にも応えるため、お客様の悩みをお伺いできるような機能の強化を行い、より中小企業・個人のお客様がノベルティ制作を手軽にご利用いただけるようなサービスを目指していきたいと考えています。また、取り扱い商品も順次増やしていく予定なので、ぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。

ラクスル株式会社

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店舗BGMアプリ「モンスター・チャンネル」が運営する店舗運営情報magazineの編集責任者。